facethemusic (過去ログ)

20040421-20070301。音楽問題を中心に記載したはてなダイアリー、【facethemusic】の移行、その記録。

3/27『木村至信BAND ライブサーキットファイナル』レポート〜音楽仲間〜

後藤冬樹さん、川上大典さん等、アーティストの方々がこぞって絶賛するアーティスト、木村至信さん。これまで至信さんとお会いしたことは一、二度くらいしかないのですが、赤坂MOVEの恒例イベント"Spirits of Life"でのMCにおける進行のスムースさ、アドバイスや励ましの言葉、ライヴ中は最後列で見守ってる姿といった、他のアーティストへの配慮、それらから感じる"音楽への愛情"に、一気に惹かれていきました。しかし、実際の彼女の歌う姿を観た事がない! というわけで、木村至信BANDツアーファイナル@赤坂L@N*1に行ってきました。

会場は開演時間前には推定100人近い観客で埋まり、彼女のライヴ必携(?)のペンライトを持つ方が多く集まっていました。普段ビジュアル系等を扱うハコでは見られない幅広い客層が印象的で、老若男女、さらに小さいお子さんが至信さんの目の前でペンライトをいじる姿が微笑ましかったり。幅広い年代の方々に愛されているのだな、と実感です。
そんな中、オープニングアクトとして登場したのが、後藤冬樹さん率いるバンド、"SPY:SEAMOSS(スパイシーモス)"。

SPY:SEAMOSSとしては2月の原宿REKIO以来の2度目、しかも普段はアコギの冬樹さんがバンドでは初のエレキ(エレキで演奏することに緊張していました)。しかし、2回目であるなんて全く思えないくらい息の合った熱いステージングで木村至信BANDファンをも一気に魅了していきました。バンドVer.の「あの日のアイロニー」「MOVE」「ETERNITY」等、3ピース以上の音の厚さが感じられたのは気のせいではないはず。格好良過ぎ!それでいて、ギターソロにこだわるとかじゃなく、一体となって一緒に盛り上げていこう、心から楽しもう!とする姿勢や笑顔が兎角印象的でした。「my name is pochi」をバンドスタイルでやってくれるというのも意外性があって楽しく、木村至信BANDのファンの方々も曲の楽しさに笑顔がこぼれてましたね、"曲が終わったら一観客に戻ります"というMCが、今回のワンマンを誰よりも心から楽しみにしていることを感じさせてくれました。

そして木村至信BAND登場! CDを聴いた事がないため事前情報もなく("Spirits of Life"ではゲストとして曲を披露したのですが、会場に着いた時には終わってたという苦い経験あり)、今回のワンマンでかかってた「つつむわ〜Hold You〜」のPVが初という、申し訳ない思いを抱きながら臨んだのですが。兎に角圧倒されっぱなしでした。各自の演奏力が高い以上に、その音が融合した時の気持ちよさは半端じゃなく(個々の音が混ざり合って、ひとつの音になって昇華していく。まさに結束力の高さ!)、その上に乗る至信さんのヴォーカルの(とりわけ高音域における)突き抜け方は見事でした。CDのプロデューサー/アレンジャーの小西貴雄さんもキーボードで参加したのですが、流麗でジャズやソウル、ファンクの要素を織り込んだアレンジはさらに曲の音世界や表現力を拡げ、「天国の指」における至信さんの悲しみの表現といったら! どっぷりと浸らせていただきました。「空がみたい」の突き抜け方も心地良すぎ。気付くと自然に手を伸ばして振っていましたね。
今回、"音楽仲間"の素晴らしさをあらためて感じました。木村至信さんがMCで発してた言葉なのですが、最近知り合ったという(そうとは全く思えないくらい。昔からの最高の好敵手という感じがしてたのですが)後藤冬樹さんとの結束、そしてバンドメンバーへの全幅の信頼。自然にこぼれる笑顔が至信さんが最高の仲間に囲まれているんだな、と感じずにはいられません。
ツアーは27日をもって終了しましたが、誕生日記念ライヴもあるので、今度は必ずそちらに伺おうと思います。そのときはまた素晴らしく熱いライヴ、期待しています。

*1:赤坂MOVEの下の階。ロック系中心(?)のライヴハウス