facethemusic (過去ログ)

20040421-20070301。音楽問題を中心に記載したはてなダイアリー、【facethemusic】の移行、その記録。

ダンス教室へ対するJASRACの見方 改善しようとしない体質

ピアノといえば 2/21付「news」より。以下、記事より抜粋します。

日本音楽著作権協会JASRAC)の使用料規程によると、社交ダンス教室で使う音楽の著作権料は、教師の数とレッスン料によって異なるが、月額3000−2万円というところ。だが、「ダンスの練習で流す音楽にまで使用料が必要なのか」といった不満を持つ関係者も多い。JASRACによると、全国約2500の教室のうち4割が未払いという。

 未払いをめぐっては、JASRACが3年前、音楽を無断使用した名古屋市などの7つのダンス教室と経営者を相手取り、過去10年間の使用料の賠償などを求めて名古屋地裁に提訴。昨年9月、最高裁は教室側の上告を退け、教室側に約3646万円の支払いを命じた名古屋高裁判決が確定した。

この名古屋最高裁判決に関しては以前にここで記載したのですが、この判決後、著作権のトラブルを防ぐ目的でCDを自主制作する動きが高まっています。
私が問題に感じたのは、記事の中のこの文章です(以下抜粋)。

JASRACは「ジャスラック管理外の曲のCDだけでは顧客のニーズを満たせず、ダンス教室の営業が成り立つとは認識していないジャスラック管理楽曲を使用する場合はきちんと手続きをとって使用してほしい」としている。

確かに音楽の選択肢は狭まれてしまいますが、だからといって上記のような物言いはどうでしょうか。私の見方が偏っているといわれればそれまでですが、JASRACに登録しないとダンス営業が成り立つと思えない、というのはあたかもJASRACに入らないとどうにもならない、と言いたそうで、非常に腹立たしく感じます。JASRAC著作権の認識の浸透が足りないがゆえに上記の問題が発生しているということを感じていないのでしょうか。今回の判決に至る要因が、JASRACのシステム(著作権の浸透の仕方や徴収という一連の流れ)に問題があることは容易に想像できますし、自主制作CDを作るということは、制作者側に"著作権料徴収は悪"という認識を持たせたことが起因になってるように思うのです。音楽を楽しく利用するはずのJASRACが機能していないどころか敵視される、そんな現制度の問題点を注視することないJASRACの愚行が上記の発言を生んでいるように感じられます。