問題の根幹は"システムの見直し"にある、と考える
このブログを再開して以降、音楽問題にとどまらない問題を広く扱っていこうと思い、事件等を掲載しています。一見音楽問題と関係ないものも多いのですが、それらの問題には共通している部分があると考えているのです。それは、表題の通り、
(ここで取り上げる取り上げないに関わらず)多くの問題が、その問題の根幹にあるシステム自体に問題があり、それを治そうとしないことが結果として大変な事態を生み出してしまっている
ということです。高校単位未履修問題での熊本県の前例という教訓への未対処、奈良県談合問題での談合現場報道から"1ヶ月経過して、ようやく"逮捕及び関連公務員の病欠におけるその抜け穴制度の未補修、そして。
記事の内容はニュースを読んでいただきたいのですが、気になった箇所として以下を引用させていただきます。
毎日新聞の調べでは、大手信販5社のうち、ショッピングでリボ払いをする利用者に対し、支払総額や返済回数を明示しているのは1社しかない。
(中略)
【ことば】リボルビング払い 利用限度額と毎月の返済額を決め、限度額内で自由に買い物ができる契約。月々の返済額が比較的低額なため利用しやすい半面、元本が減らず返済が長期化し、支払いが膨らむ。返済回数や総額を告げられないことも多く、残った債務額が分からないまま利用を繰り返し、返済額を膨らませるとの批判も強い。消費者金融では、同様の借り入れが政府・与党の規制強化論議で問題視され対策が始まったが、クレジット業界の対応は遅れている。
問題視では甘すぎるのではないでしょうか。甘すぎるからこそ、政府が問題視しても"支払総額や返済回数を明示しているのは1社しかない"という未徹底のままでいるはずです。この問題に関しては、クレジット会社への徹底は当然のこと、問題を改善させることに、それが時間がかかる/利用者もしくはクレジット会社に不利になるかもしれない、等の不安を差し置いても早急にやるべきです。問題を先送りしているからこそ、同様の問題が起こるものと考えます。
上記記事における津田大介さんのコメントに同感しましたので、勝手ながら引用させていただきます。
「(JASRACに払う使用料ついては)金額の妥当性や音楽の自由を主張する人は多くいる。実際ライブハウスなどでの(生演奏の)徴収の仕方はあいまいで、またそうやって徴収せざるを得ない面があるのも確かだ。あいまいなシステムであいまいに分配しているというシステムに対する不満を持っている人が多いというのが問題だ。そのあいまいな部分を演奏者、権利者、消費者のあいだでもっと議論し、時代に合わせた制度にしていく必要性がある」
個人的な意見ですが、この問題においては、徴収システム等が消費者に対しあまりにも理解できない内容であることが最たる問題であり、同時に、いやそれ以上にその問題を(消費者側、ブログ等で指摘し続けても)全く考慮に入れないJASRAC等権利者の姿勢自体が最たる問題だと考えています。
仮にJASRACをはじめとする権利者側が、これまでの制度や著作権延長問題において顕著だった一方的な権利者優位の態度を改め、問題を見つめなおし柔軟に対応していくという方向に向かうならば、または政府がこの問題を早急に見直しせよと命じ、時代に合ったシステムに変更せよというならば、その際に消費者側がきちんと制度改正に参画できるならば、演奏者も権利者も消費者も、ほぼすべてが納得できるシステムに変更することを、誰もが熱意を持って取り組んでいくでしょう。
現在の制度・システムにおいては、(その問題のジャンルに関係なく)制度・システムの根幹が腐っているから腐った実ばかりが生り、現実において消費者や利用者が一方的な損をする構図になっているのです。