facethemusic (過去ログ)

20040421-20070301。音楽問題を中心に記載したはてなダイアリー、【facethemusic】の移行、その記録。

8/24@四谷天窓

ひさびさの通常ブッキングライヴです。今回の目当てはmicoさん(リンクさせていただいてます)と、花枝聖さん。花枝さんは以前から気になっていて、過去に一度だけ観させていただいたのですが、あまりにお客さんが多く落ち着いて見ることが出来なかったためリベンジ観賞(?)となりました。ちなみに福井に行った時に、イベンターのnaoさんも花枝さんを薦めてくれました。
ちなみに他の3組は初観賞。最近は仲良くさせていただいているアーティストが主催するイベントばかりに顔を出していまして、新しいアーティストを開拓してなかったな、と反省。


では公演の様子を。



一組目はオチマシンさん。
ジャズ+ブルース+サックス=至極アーバンな雰囲気のステージ。適度にしゃがれたVo.の方(ちょっとダウンタウンの松本さん入ってます?)の声は、癖が若干強いとはいえ好きな人は一気にハマりそう。若干BPMが早いのか歌詞が聴き取り難かったのが残念です。ゆったりめの曲も似合いそうな感じ(アコースティック系にはなかなかないベッドタイムミュージック的趣)なので今度是非そういった曲があれば聴いてみたいところです。



二組目は緑茶のおふたり。以前天窓オリンピックで競演した涼〜そよぎ〜ののぼるくん(一回戦で緑茶等と対戦)もライヴを観賞。確かにお笑いの要素ある緑茶の二人*1、熱狂的なファンに煽られて調子を上げ、ボルテージが上がりまくったライヴを披露してくれました(途中問題発言(経験談に基づく?)もありましたが)。
お笑いの側面ばかりを伝えてしまいましたが、音もなかなか。地に足の着いたしっかりした声をしています。メインじゃないヴォーカル(キャラ的に極楽とんぼの山本さん系?)の方が唯一メインを取った曲も格好よく、味わい深い声。それにしても緑茶ファンの勢いが凄まじくそっちに結構気を取られてしまいました…。



三組目のiora(アイオラ)のおふたり。
これも前述の涼〜そよぎ〜が教えてくれたお勧めアーティスト。この前々日の同所でのライヴで薦めてもらい、気になっていました。
いやあ、教えてくれてありがとう! という感じです。


…しばし興奮&放心状態でした。
(相反する状態かもしれませんが、これが一番的を得た表現だと思います。)
とにかく女性Vo&Perの桃さんの声が圧倒的! ソウルフルであり優しさも併せ持つ声の力たるや! 例えるならLeyonaさんをより力強くした感覚。その声を生かしたメロディとアレンジは、民俗音楽に通じるものがあり、曲を聴くたびに、例えばアンダルシアだったりアフリカだったり、時には富山の十字峡(「十字峡」という曲あり)だったりにトリップした感覚に陥るのです。男性Vo&Gtの周さんの優しさあるヴォーカルが桃さんの声と絡むとより深さが増し、恍惚の瞬間が生まれるのです。ただもう、ひたすらに見事としか言いようがありません。
必ず近いうちにまたライヴに行きます。本当に嬉しい音楽との出会い、邂逅でした。


彼らのHP見たら、周さんのお勧めCDにLos Lonely BoysやAlicia Keysが。音楽の趣味も幅広く、それが世界中を駆けるような音楽を紡ぎ上げる原動力になっているのかもしれません。


会場は自分同様に放心状態。圧倒されまくりのライヴで、客席広報の座敷に座っていた緑茶ファンの皆さんもしばし言葉を失っていた様子。



四番手はmicoさん。
今考えればこの日のライヴで唯一独り(花枝さんはperと共に登場)でのライヴだったmicoさん。開演前は天窓のカウンターでひたすら緊張、さらに直前のioraさんが圧倒的なパフォーマンスを披露してくれた後だったので雰囲気に呑み込まれないように、と思っていたのですが…。


心配は杞憂でした。花火の歌い始め(イントロ無しで即Aメロへ)での、声のふわりとした空気が、瞬間的に会場を包み込んでくれました。観客の集中力も高まり、心地いい空間が生まれていました(緑茶ファンもきちんと聴いてくれて嬉しい限り)。回を追う毎に自分の世界観構築が実に巧くなっています。かと思えば、会場にいたアーティスト仲間を紹介(といいつつイジるイジる! 確信犯的?な観客とのやり取りも巧くなってます)という一面もあり、MCにも風格?が漂い始めていましたね。MCでの面白さも含め、風のように一気に過ぎていった30分でした。


そして、登場は花枝聖さん!

爽やか、格好いい、曲がいい、等々、良いところを上げたらキリがないのですが、特に思ったのは、"ポジティヴな力"!
とにかく、観客と一緒に音楽を楽しもうぜ!という姿勢が本当に素晴らしいのです。至極前向きで、"泣いてる暇があったら一緒に騒ごうよ"と背中を押す、いや一緒に踊りだしてくれるような前向きな力が花枝さんの音楽に溢れています。GtとPerが織り成すグルーヴがたまらなく格好いいですし、なにより花枝さんの声が希望に満ちているのです。楽しい!という思いをはちきれんばかりに詰め込んだ声の魅力といったら…子供の頃にいっぱいおもちゃを詰め込んだおもちゃ箱のよう。花枝さんの曲名じゃないけど(この日は歌いませんでしたが)「子供」に戻ったかのような楽しめるライヴでした。


しかも曲の後にはほぼ初対面の自分にも、屈託のない笑顔で親切に話してくれた花枝さん。音楽同様に人柄も素晴らしい方でした。


本当に今回は素晴らしい音・人との出会いがありました。ライヴ終わる頃には何か新しい力を身につけられたような感覚を抱くことができました。

*1:その一回戦では他にユナキチことUnited Master Kitchenと、オンエアバトル熱唱編でオンエアされた経験のある玄米とも対戦。かなりのお笑い系ライヴになったようです