facethemusic (過去ログ)

20040421-20070301。音楽問題を中心に記載したはてなダイアリー、【facethemusic】の移行、その記録。

4/29『脱力最前戦(仮)』@北千住Dandelion

島根美徳さん主催のイベント、『脱力最前戦(仮)』へ行って来ました。久しぶりの北千住ダンデライオンは思い出の地、島根さん、そしていぶきのライヴを初めてフルで体験できた場所なのです(出張先から直で向かったことを覚えてます。行った甲斐が十二分にあった…だからこそ今に繋がってると思います)。開演前、"カメ"こと神山貴満君へ、カメの置物(首が動く人形。大きさは5cmもないんです)や、シャツのプレゼントが贈られました。このサプライズですっかり緊張がほぐれた神山君。これまでになくいい笑顔が見れたライヴとなりました。


①神山貴満
正式なライヴはまだ片手で数えるほどなのですが、いぶきや竹内真さん等、周辺の方々とのセッションで経験を蓄えたのが見えた感じ。それだけ堂に入ったステージを展開していました。仕事先の仲間(年配の女性まで。信頼が築いた仲って素晴らしい、と実感です)が応援に来てくれたことが緊張に、というよりは励みに繋がってましたね。急遽1曲カヴァを追加し音への意気込みを強くしていた姿に感銘を受けました。ちなみに両手に花…ではなく向かって右手に前述るーさんプレゼントのカメの置物、左手のマイクには後藤冬樹タオル、そして全身を覆うシャツの温もり。何か、より自信を高めた感じが凄く伝わってきました。
ギターのたどたどしさも薄れ、「もち」「ただ ただ」での(ギターから歌への集中力アップに伴う?)歌の表現力がまた増しているように思います。特に高音域に魅力ある独特の声を生かしたメロディラインを伴うこの2曲、名刺代わりの一発となる予感(そして期待)、大です。


Yo-Hey
Yo-Heyさんの日記から拝借…

俺は「ライブはお客さんよりも、少しだけ自分の方が楽しむ」ということをコンセプトとしております故…

まったくもって其の通りだと思いましたよ。めちゃめちゃ笑顔で豪快! "楽しもうぜ! 俺が楽しませてやる!! いや、やっぱ俺が楽しいから一緒に楽しもう〜"なんて感じの雰囲気がひしひしと伝わるライヴ。25歳(に見えない、とは友人談(笑))のYo-Heyさんがまるでギターを始めてコードを覚えて曲を弾く楽しさを初めて知ったときの少年のような、純粋な瞳を輝かせ、大きい身体を揺さぶって楽しげに弾く姿が本当に格好よく、可愛くもありました。それと、渡した名刺に"匂い沁み込ませてるから嗅いでみて"と言ってお客さん皆名刺をかいでる瞬間をパチリ。"匂いついてるわけないじゃないですかぁ。みんなのアホ面写真に撮ったんで(HPに)載せとくよ(笑)"…最前列で自分も騙されました。見事に掲載されています。遊び心満載で、なんか自分達の純粋な心をくすぐってくるのが凄く格好いいのです。ちなみにサポートメンバーとして某ライダー仲間がステージに!PhotoAlbumでその仲間のアラレモナイスガタが観れるのでチェック(笑)
それにしても彼の爽快且つ豪快な姿はただもう惹かれます。ブルースやカントリーや以前やってたハード系音楽を自分なりに再構築しての確立されたYo-Heyスタイル。奥田民生さんのいい意味でのダルさにアグレッシヴさを加えた、イージューライダー(30歳未満だけど)っぷりに、バイクにまたがる時と同じ疾走感を味わえました。


いぶき
堂々としたステージ、絶妙な間の取り方、自然に導き出される(でも決して緻密な計算を感じさせない)ハーモニー…いぶきには本当に"安心""安堵""安らぎ"…"安"という言葉が似合ってきたなぁ、といつも以上に実感しました(決して悪い意味の"安"(安い、とか)ではありません。"安産"というのもちょっと違いますが(笑))。観ているこちらが深い安らぎを得られ、たゆたうことの出来るステージ。お香の薫りと相俟って、まるで胎内にいるような感覚と言えるでしょう(もしかしたら"安産"って合ってるかもしれないですね)。
新境地といえる(と私は思っています)恋愛曲「サン」での大樹君の堂に入った歌いっぷりも見事、やす君の声力も格段に成長していて、着実に確実にステージを重ねて来た経験が反映され、実に心地良い時間でした。これまで観てきた沢山のデュオの中でも群を抜く組のひとつだと思います。「コブシ」は何度聴いても全身を揺さぶられる感覚に包まれる逸品です。


島根美徳
主催者の島根さん。実は今回拝見するのが2度目(1/26のいぶき主催ライヴ@新宿HEAD POWERにも出演されてたのですが、自分が会場に着いた時には既に終わっていました)。島根さんの持つポップスを作り出すセンス、あらためてその素晴らしさを実感しました。愛嬌あるキャラクターの島根さん(新しい?髪形を見て、勝手に"インパルスの堤下さんに似てる!"と思ってしまいました。ごめんなさい)がポップスを歌うのって、凄く雰囲気合ってるって実感しました。歌詞がサイトに掲載されていないのが残念ですが、歌詞もポップスをよりポップスたらしめるような言葉に溢れ(タイトルだけ見ても曲の輪郭がはっきり見えてくるんですよね)、実に心地良かったですね。
言葉、といえば今回の会場で、島根さんが自身の書道の腕を揮った文字(半紙に書いてあります。本格的!)が会場全体に貼り巡らせてあったのですが、この雰囲気が会場を包む空気の暖かさを醸し出してて心地良さを更に上げてくれました。書かれている言葉は実にシンプルで飾らない言葉ながら、書かれた言葉−"歌""青春"など−の持つ本質を、今回のライヴから存分に感じることが出来たのかもしれません。


シンプルなギターの音色と声だけの構成で紡がれた4組のステージング。脱力的な和みもありながら、随所に音の力そのものを感じることのできた、心が喜ぶライヴでした。次回も期待です!