facethemusic (過去ログ)

20040421-20070301。音楽問題を中心に記載したはてなダイアリー、【facethemusic】の移行、その記録。

CCCDは終息の方向へ向かうのか

個人的な仕事の都合で更新できなかった時期に、なぜか大きな出来事が起きている気がします(前はavexの退任)。今回もavex関連で大きなニュースが飛び込んできました。

以下、抜粋します。

エイベックス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:小林 敏雄)は、本年9月22日に発売するCDより、コピーコントロール機能を施すか否かについて商品ごとに弾力的に決定していくことといたします。これは、著作権侵害行為に対する啓発活動が一定の成果を収められたことや、HDDミュージックプレーヤーなど新しい音楽の楽しみ方の広がりに対応していくためです。

 当社は日本の音楽業界では初となる2002年3月より、コピーコントロールCD(以下、CCCD)を発売してまいりました。当社がCCCDの導入を決定した背景は次の通りです。
・ CD-Rを利用した私的複製の範疇を越える過度なコピーが広がっていた
・ インターネットを活用した違法な楽曲ファイル交換やダウンロードが蔓延していた
・ これらの行為が音楽創造のサイクルを分断し、音楽文化を破壊しかねない不正、違法行為であるということが、一般ユーザーの認識として希薄であった

 このような状況下、当社は、著作権の重要性を啓発し、悪意なく行われているカジュアルコピーを防ぐことを目的にCCCDを発売してきました。その結果、著作権侵害行為の実態等について多数の報道等がなされ、著作権の重要性と音楽の楽しみ方についての論議を巻き起こしました。また、社団法人日本レコード協会及び社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会が本年4月に共同で実施した「ファイル交換ソフトの利用実態調査」によると、音楽ファイルに関してはファイル交換ソフトを現在利用しているユーザー数は漸減傾向にあります。ファイル交換ソフト利用者の摘発・逮捕など、取締りが強化されたこともその一因であると考えられます。これらの状況を総合的に評価すると、当社がCCCDを発売するに至った当初目的に対し、一定の成果をあげることができたものと判断できます。

 さらに、iPodに代表されるようなHDDミュージックプレーヤーのさらなる普及を予想しており、新しい音楽の楽しみ方に対応することも理由の一つです。新しい音楽の楽しみ方とは、CDからパソコンに取り込んだり音楽配信サービスからダウンロードしてきた音楽ファイルを、HDDミュージックプレーヤーに移して音楽を聞くというものです。これまで当社が発売してきたCCCDではパソコンへの取り込みができなかったため、HDDミュージックプレーヤーでの再生には対応できませんでした。

 あわせて、本年9月より、次世代の音楽パッケージ規格であるスーパーオーディオCDDVDオーディオを積極的に採用していきます。スーパーオーディオCD ではCDとの、DVDオーディオではDVDビデオとのハイブリッド仕様にするほか、5.1chサラウンド対応の音源を収録するなど、同じ音楽コンテンツを複数の様式でラインアップすることが可能となります。これにより、著作権保護の強化を図りながら、より高音質で付加価値の高い音楽パッケージをユーザーに届けることが可能となります。
 また、当社は、著作権保護を図りながらパソコンへの音楽取り込み、HDDミュージックプレーヤーへの転送、CD-Rへのコピーを可能にする新しいDRM(Digital Rights Management)技術が開発されれば、新技術の導入も積極的に検討していく考えです。当社では今後も、著作権侵害及びこれに類する行為には、法的手段を含め断固とした対応を行っていきます。
以上

この動きは各社に広がっており、ソニーも追従の方向に向かっているとのことです。先日レーベルゲート1規格でリリースしたCCCDレーベルゲート2で再発することを発表したレーベルにとって、今回の方向転換は異例と言っていいでしょう。

(ニュースソースはMusic Watchdogs『エイベックス、CCCDの採用を弾力化。現場スタッフが採用決定』より。同内容の報道リンクも掲載されています)