facethemusic (過去ログ)

20040421-20070301。音楽問題を中心に記載したはてなダイアリー、【facethemusic】の移行、その記録。

クールな政治参加を考えてみては

日本とアメリカとの大きな違いは、政治参加への積極性かもしれません。日本では公職選挙法という法律の影に怯え、自分も河村大臣の発言の記事を載せるのをためらってしまったのですが、しかし、よくよく考えたらこの法律の登場で日本の政治叩きはおろか選挙期間中の討論さえままならず、ましてや有名人がコメントをしない(有名人のコメントがいいか悪いかは別としても、例えば若者に絶大な人気のある有名人が自分の意思を明確に出したら若者への影響は少なからずあるはず)、そのような与党の環境整備が日本人の政治離れ(興味の失墜)を招いてしまい、結果与党がほくそえむ構造を促進させてしまっているのです。
一方でアメリカは「華氏911」がブッシュ再選を阻むまでの力となり(もっともムーア監督自身は民主党支持者ではないのですが)、今度はR&B・Hip-Hopアーティストが結集してアメリカ人の意識に訴えかけてきています。これでブッシュが破れたならば、「華氏911」以降の流れは単なる一過性ではなかったことが証明され、悪政は民衆が変えることができる、という希望をもたらすでしょう。
正直なところ、先頃行われたRISING SUN ROCK FESTIVALで開催された「よくわかる洋楽輸入CD規制法」での入場者数、

桑原さんは少々シニカルな物言いで「フェスの会場には3万人あるんだけど、このトークを聞きにきている人は30人くらいしかない。それが逆になったら、こんなことは起きない」と未だに無関心な人が多いことを指摘

(以上、RISING SUN EXPRESS「エコロック・フィールドでのトーク本日1回目は輸入CD規制法問題」より一部抜粋) には悲しい思いを抱いています。未だ問題が認知されていないこと、マスコミの報道があまりにされていないこと、等参加者の少なさについての要因はいろいろあるでしょうが、私見ながら未だこの問題を含め、国と関わる事項に対しては、年金でも輸入盤規制でもその悪政が問われながらも投票率に反映されていない事態を踏まえれば、未だに関わりを持ちたくない、それが面倒くさいと思っている人が多いように思います。自分もかつてはそうでしたので、それを否定するつもりはありません。ならば、政治にクールに参加する、映画や音楽から現政権の愚かさを自然に体得する方法を日本も取り入れてはどうかな、と思います。アメリカの大統領選挙での結果や、日本での「華氏911」の動向次第ではその動きが出てくるのかもしれません。

関連して、8/10発売の雑誌"bmr"でのライター、池城美菜子さん(bounceやInvitation等でも執筆)の連載記事より一部抜粋します。気になった方は雑誌を読んでみてください。

日本の音楽業界の輸入CD禁止問題も、誰かドキュメンタリー映画を作ればいいのに。CDショップの店員さんの目を通した、施行前と後の店内やお客さんの風景、仕入れ担当者さんの会話とか。思い切って、レコード会社の洋楽担当者さんの内部告発、苦悩の1ヶ月、とか。売り上げグラフ付きで。私はライナーを書いたりたまに対訳を手掛けたりするので、自己チュウを承知で書けば、国内盤を手にしてもらった方が嬉しいけれど、音楽の選択肢が法律で決められるのは絶対におかしい。と言うか、一部の「上」の人の意向で私達の生活が簡単に左右されるのは、ミニ・華氏911なのではないか、と。ホラーな世の中だ。

是非実現してほしいものです。「華氏6.2」として。