facethemusic (過去ログ)

20040421-20070301。音楽問題を中心に記載したはてなダイアリー、【facethemusic】の移行、その記録。

今後、日本発売の洋楽の最低イニシャルラインは6000枚に

owner's log by Kentaro Takahashi「銀座で」より。とあるレコード会社の見解、とのことですが、凄く気になります。

6000枚売れる見込みがなければ、日本発売しないということ。前に僕が書いた、輸入盤規制の後、消えるのは国内盤だというパラドックスがすでに進行しつつあるのを感じる。

(以上抜粋)
となると、法案の悪用がされてしまい、文化庁や税関の対応に不手際があれば、国内盤も輸入盤も買えなくなる、という最悪の事態を思ってしまったのですが。
音楽業界の現状を憂うコメントをもうひとつ抜粋します。

しかし、洋楽の発売状況は本当に貧しくなりつつある。あと、新譜情報も行き届いていないようで、音楽専門誌を見ても、今月発売されているはずなのに、レヴューされていないものが多い。ヒット・アルバムは発売前にサンプル音源をメディアに出すことが出来ず、マイナーなアルバムはサンプルや資料を雑誌編集部にすら送らなくなっているのかもしれない。

そういえば、普段R&Bを聴く自分ですが、昨月前半にアメリカでリリースされ、内容が高い作品だったPatti LaBelle"Timeless Journey"やTeena Marie"La Dona"は今月の専門誌でようやく紹介され(しかもいずれも国内盤発売は未定)、コンテンポラリーゴスペルの枠を越えR&Bとしても人気のTonex"Out The Box"(5月後半アメリカで発売)は今月の段階でもレヴューされていません。
音源の不当流出を嫌うというのは分からなくはないのですが(アメリカではR. KellyEminemUsherも音源流出の被害に遭った)、高橋氏の指摘されるような状態が事実ならば(いやおそらくはそうでしょう)、音楽をきちんとした手段で伝えられず、その意味でも音楽業界が衰退するのは自明ではないでしょうか。