facethemusic (過去ログ)

20040421-20070301。音楽問題を中心に記載したはてなダイアリー、【facethemusic】の移行、その記録。

日本のエンタテインメント業界の姿勢を問う

ITmediaニュース「日本のコンテンツ市場成長率、世界平均の半分以下」
(情報元:OTO-NETA「日本のコンテンツ市場成長率、世界平均の半分以下」)

出版市場やCD販売などの落ち込みが、デジタルコンテンツの伸びを相殺。デジタルコンテンツの成長率も低く、韓国や中国の猛追にさらされている。
「コンテンツ市場の世界平均成長率は5.2%だが、国内成長率は2.3%にとどまる」

(以上記事より抜粋)
2002年度の段階で日本は2.3%。アメリカの5.5%は勿論のこと、中国(13.1%)、韓国(6.5%)に大きく水をあけられています。しかもこれが2002年の数値である為、iTunes Music Storeが欧州でスタートした現状、更に輸入CD規制やCCCD展開の拡大等世の中の流れを逆行・消費者を欺く展開を善しとする音楽業界の怠慢を考えると、この成長率の差が開く一方になるのでは、と懸念してやみません。
また、記事には以下のコメントが掲載されています(以下抜粋)。

国内コンテンツ産業の躍進に必要なのは「既存の業態を打ち破る新コンテンツや流通形態の確立と、各業界の意識改革」(嶋本研究主幹)

ITmedia ライフスタイル「コピーワンス放送はユーザーに受け入れられつつある――ビーエス・アイ」
(情報元:OTO-NETA「コピーワンス放送はユーザーに受け入れられつつある…ってホント?」)
以下、記事より抜粋。

デジタル放送のコピーワンスはユーザーに受け入れられつつある――デジタル放送のコピー制御方式に関する説明会で、ビーエス・アイの仲尾雅至氏はそう述べ、コピーワンス放送のユーザーへの浸透について楽観的な見通しを示した。

楽観的、と捉えられるのは、OTO-NETAのCABさんも示している通り、消費者が声を出さないとそう思われる、ということでもあると思います。
それにしても、「コピーワンス」の認知度ってどのくらいなのでしょうか。まだ完全に認知されない(その為のアナウンスも十分ではない)状態で楽観的に考えるのは如何なものかと考えます。それも、デジタルレコーダー各メーカーでの対応がバラバラな状況において、です。ソニーVAIO(Giga Pocket)では録画できない旨のアナウンスまでされています。
もしかしたらですが、コピーワンスの技術や状況が、このまま消費者が意図しない不便を抱えた(寧ろストレスフルな)方向へ流れていくのかもしれません。消費者がコピーワンスに納得してくれている、という解釈は放送業界側のリサーチ不足であり(消費者側からきちんと意見を言うのも必要です)、怠慢と言わざるを得ません。本当に業界側にこそ、前述で強調したような意識改革をしないと、消費者=犯罪者、との認識を前提にした不自由な革新が暗黙で遂行されるでしょう。