facethemusic (過去ログ)

20040421-20070301。音楽問題を中心に記載したはてなダイアリー、【facethemusic】の移行、その記録。

イラク人質事件、被害者会見

ここで政治的なことを書くというのは考えてなかったのですが。
輸入盤禁止問題も、レコード会社が無能な政府を従わせて法案を通すという図式が見え見えだったりします。
要するに形骸的・理論より屁理屈行使の政府を変えていかないと正直数年後の国が怖いので。
それと、今回のイラクの件を未だ対岸の火事、と捉えることは愚の骨頂。
なので今回は。



今週の(曜日は覚えてないのですが)テレビ朝日スーパーモーニングで、鳥越俊太郎氏が(被害者バッシングを回避、軽減する為にも)人質には早期の会見を、と言ってたのですが、ようやく会見の運びとなりました。

意見は様々あると思うし、元は自分もここの日記で政治関連を書くことは念頭に置いてなかったのですが。
(これを書いている現在、報道ステーションNHKニュース10共トップニュース扱いです。今日はTBS「ホームドラマ!」観るのを後にしてでも)

勿論、被害者(帰国後の加害者扱いは予想以上だった)が今の今まで会見を行わなかったことが世論の流れを助長させてしまった、というのはあるかもしれないけど、事件の精神的後遺症と、世論の非情さを考えれば遅らせるのはある種当然だった、と思う。それに報道ステーションを見ていると、被害に遭われた方がかなり冷静になっているのを見て、冷静にさせる期間がやはり必要だった、と。


それにしても、今井さんは世間的な18歳と思えないくらいしっかりしていますね。いい大人が年金問題で(自分が未払いの事実を隠してるのに自分を含め)自党の閣僚の未払いに話が進むと一方的な感情論でシャットアウトする、という愚の骨頂と対照的。福田官房長官の発言は一方的な感情論で、終いには質問(追及)の取材記者を馬鹿扱いしてたわけで。酷い。

その政府がとりわけ言っていた「自己責任」論理の主張って、散々指摘された年金の論理異常等の政府にとっての風当たりを避ける為の自己都合的八つ当たりでしょう。(と書いている矢先報道ステーションで評論家の「政府の自己都合」と述べていることに胸が救われた感じがします) 世論の、(というより感情的非難が強い「世情」という言葉が似合う)自己責任という非難も、別にそれを述べる一人一人が直接的な被害を被ったことがないのだから、直接的に非難する資格って?と思うんですが。

というか、これは経験談ですが、(今になってはログが残っていないので確固たる証拠は無いのですが…) 自分がテレビドラマの評価で参考にするドラマ議論サイトがあります。そこで木曜ドラマ1回目(離婚弁護士、新しい風)を拘束事件の一報の為に時間が延期になった、ということだけで、

「ドラマの時間が延期になった。俺らに迷惑かけるな、バカ」

という書き込みがあって。

普通大事件があれば番組途中でもニュースが割って入るのは当然。番組を途中で止められ集中力が削がれたのは当然痛いけど、だからって事件の被害者が悪いという論調はどうなのさ。バカ、ってお前の敵意の感情論でしかないわけじゃないか。ドラマ観れずに悔しいのは分かるけど、それのベクトルをそっちにぶつけるのは愚の骨頂。
はっきり言えば、その書き込みした奴こそ殺めたいと思ったのだがそんな考えする自分もおろかなのでやめた。
というか、そこの批評サイトって論理的な批評より悪口多いわ、メアドを載せない人多いので信憑性に欠けるわ。まあ、自分が観なければいいのでしょうが、そこのサイト。


さて。
会見終了はしたもののそれでも、被害者が加害者たる報道は残念ながら続くと思います。いや、そう考える自分の考えも嫌いなのですが。

今回の会見がどのくらいメディア(特にテレビ)で取り上げられるんでしょう。
CCCD・輸入盤禁止問題でもそうだったけど、メディアは、裏切ってはいけない機関(イラク事件では自己責任論調の政府や過剰な世論、CD関連では批判者に嫌がらせをするレコード会社)に逆らえない。逆らったら数字は取れない報道は制限されるレコード会社から音が制限される(そいえば井筒監督の虎ノ門での映画批判が、とある映画配給会社から映像使用を禁止される、ということになってしまいました。井筒監督の意見がどうあれ、彼の内容は中傷じゃない、きちんとした批判の内容であるのだからそれに感情的に腹を立てる配給会社は本当に子供)、というのを恐れて強いものに撒かれるという理論に従うばかりで、イラク事件後の、実際の被害者に対しての擁護−というか彼らの真の意見−を全くといっていいほど報道していないわけで。反日発言もそのまま記憶の彼方に流れてしまっている、というかそれへの批判も無く。

個人的には報道に感情論は要らないと思うけど、一方的な論調ってのは嫌いです。

今回の会見が金曜午後の会見だったことが月曜開始の帯ニュースやワイドショーで語られにくいのではという懸念もあり、きちんと真実を知られないままに会見が報道されない、ということだけはあってはならない、と思う。