facethemusic (過去ログ)

20040421-20070301。音楽問題を中心に記載したはてなダイアリー、【facethemusic】の移行、その記録。

HIRO's MASS CHOIR GOSPEL LIVE !!@川口LILIA

ライヴ週間(といっても3日連続という意味ですが)の2日目は、自分が歌う番となりました。
自分が参加するHIRO's MASS CHOIR、250名クワイアの賛美の日です。
会場の川口LILIA、3階席まで観客で埋まり、幕が開いた瞬間の興奮は凄まじかったです。


mixiにてクワイアの仲間の皆さんとコンタクト取り合いつつ、ムードメイカーのゆみぃさんが主体となって、ライヴまでの日をカウントダウンしていたのですが、表示の単位が"○日"から"○時間"に変わった日、ついにこの日が来たんだと感慨深くなりました。今回で5回目となるこのライヴ(自分は今年が2回目の参加となります)、川口LILIAで行うのは今回が最後らしい、ということもあっていつもより気合をいれつつも焦らずに歌いきろう、ということを心がけて、会場入り。


会場でのリハは去年よりやや長め。今年はバンド(このバンドが作るグルーヴがたまらなく格好いいのです!)に加え、ストリングスが加わったことで、音により奥行きが出ていきます。この日が初めてのストリングスとの打ち合わせでした(ちなみに、250名ものクワイアとなると、全員が顔をそろえることが難しく、それだけにゲネプロはとりわけ大事な時間なのです)。クワイアはその迫力を感じつつ、よりダイナミックになった曲にさらに奥行きを付けるべく1曲1曲を入念に最終打ち合わせしていきます。本番の如きクワイアの皆さんの集中力に負けじと歌い上げ、気づくとリハで既に体力消耗著しい状態でした。


緊張はほとんど無い(というか、最近になって舞台に何らかの形で立つことが本当に楽しくてしょうがない!と思えるようになってきた自分がいます)、そう思っていたのですが、歌い方が喉に余計に力を入れた状態になり、いつもの姿(といっても完全に歌い方を体得しているわけではないのですが…)と程遠い状態。よりリラックスを心がけ、そしてまた、頑張ろうという思いより、"今この瞬間をHIRO先生と、クワイアと、観客と共に楽しもう"と考えるようにシフトしていくことを心がけ、いざ本番へ。

幕が開き、沢山の観客の姿を目にした瞬間、もっともっと"楽しもう"という思いが、そして心の全てで歌い上げようという思いが全身を支配していくのが分かりました。そして、これまでで最大限の賛美をすることができた、と思っています。


(ちなみに今だから言うのですが、ところどころで、楽しもうという思いが強くなりすぎて冷静にHIRO先生の指揮が見られず、1曲で出だしを誤ってしまった箇所がありました。その点は反省、来年の課題にします。"楽しもう"という思いが強くなるのはいいのですが、冷静と情熱の折り合いがつかなくなるのはさすがに良くない、と。今後の目標を見つけました。)


ライヴは前、後編の2部構成。後編の最初に林牧師(クワイアの一員でもあるのです)の話が入り、さらにこの日まで全く知らされてなかった、というかあまりのライヴの盛り上がりに急遽入れたHIRO先生とバンド、そしてクワイアとのアドリブ満載のジャムセッションが入り(このジャムセッションが凄かったのです! まさに「天使にラブソングを…」を地でいくような格好よさ!!)、2時間強のライヴはあっという間に過ぎていきました。


そういえば、ライヴ直前、ここのサイトでこんなことを書きました。
『(ゴスペルは)勿論宗教音楽でありますが、自分は、現代R&Bに通ずる音楽(いわゆるコンテンポラリーゴスペルの曲もあり)であり、歌って、聴いて最高にポジティヴになれる音楽、と考えています。』
今年のライヴでの演奏曲は、上記のコンテンポラリーゴスペルの他にも、オペラ調あり、ゴスペルの定番曲「Oh Happy Day」あり、HIRO先生流ファンク解釈といえそうなオリジナルの「Everybody」あり、と多彩。オープニングの荘厳な曲の連続では、曲のうねりなどの強弱やオペラ風味の表現で凄みを出すなど、これまでにない表現を求められましたが、曲の最後に賛美の全てを示すかの如き大きなビブラート込みの力強いロングトーンと出し切った時、その反響のあまりの大きさに、クワイアが観客と一体化し、観客はゴスペルの力を受けて強くなっていくことを実感。そして自分の中にも、"もっともっと一緒にこの瞬間を楽しもう"とする力が芽生えていくのが分かりました。立っているクワイア全員が喜びに満ちた表情で思いの丈を歌い上げ、全身全霊で賛美していくその力が、より大きくなっていくのです。そしてもっともっとポジティヴな力が増し、心を解き放っていくのです。さらに、アップの曲では観客も立って、一緒に踊り出すのですから、強大な歓びの力が会場全体を包み、全てをポジティヴな力へ動かしていく、そう強く感じずにいられませんでした。


後半になっても賛美の力は衰えることなく、いやむしろよりパワーアップしていくばかり。特に「When I Think About The Lord」では、自分が通う恵比寿クラスで出会い、結婚することになったカップルがデュエットで披露! 新郎新婦が奏でた力強く、そして最大限の愛情が乗った歌声が会場を包み込んでいきました。実に格好いい瞬間です。


後編を歌い終え幕が下りた…と思ったら再度幕が、間髪入れずに上がったのには思わず笑ってしまいましたが(前編で、毎年クワイアが披露しているアップ「Fire」を"後編で歌います"と宣言していまして、その「Fire」は本編では披露せず)、気を引き締めなおして歌った「Fire」は、この日のために参加したダンサーチームとの息もバッチリに両手で天を仰いで、"Fire!"のフレーズを最大限の力で奏でていきました。圧巻だったのは、「Fire」ではクワイアの振り付けは自由だったので、全員で同じ動きをするわけではなかったのにもかかわらず、後半になるとどんどん天を仰ぐメンバーが増え、全員が同じ動きをしていったのです。パワフルな力の融合の瞬間は、演じるこちらにとっても鳥肌モノでした。
そして最後の最後に賛美した「Calling My Name」…全員がありったけの思いを込めて歌った曲は、確実に観客の皆さんの心に届き、そしてクワイア一人一人の心にも届き、大輪の花を咲かせていったように思います。


ライヴ終了の幕が下りて演奏が終わった瞬間の、クワイア、そしてHIRO先生の純粋な笑顔が充実感を物語っていました。硬く握手をし、抱き合い、涙し、喜びに浸り…あの瞬間は格別でした。例えようのない喜びが満ち溢れていました。ゴスペルを歌えることの喜び、人々が結束した力の素晴らしさ、伝えられることへの感謝等を感じ、心で深く、強く感謝しました。


多くの方に観に来ていただいたこと、瞬間瞬間を共有できたこと、最高の喜びでした。
スタッフ、バンドメンバー、ストリングス、ダンサーチームに感謝!
クワイアの250名の皆さんに感謝!
そして、最高の歓びに導いてくれたHIRO先生に、感謝します!


来年も、幸せな時間を共有したい、と強く願っています。