facethemusic (過去ログ)

20040421-20070301。音楽問題を中心に記載したはてなダイアリー、【facethemusic】の移行、その記録。

7/21『涼〜そよぎ〜presents「夕涼会」』@四谷天窓

涼〜そよぎ〜のレコ発イベント、夕涼会。涼〜そよぎ〜のゆったり穏やかな世界とはまた一味違った、大盛り上がり大会となりました。実に楽しかった、笑いまくり…いや笑顔の絶えないイベントの模様をアップします。

mico(O.A.)

まずはオープニングアクトの2組。micoさんのステージは終始穏やかな世界・歌声の中に、どんな逆境にも折れない芯を持ち合わせたもの。緊張からヴォーカルが多少不安定になる部分もありながら、格段に進歩するギターワーク(2曲目「お月様」でのギターの弾き方の変化は見事。曲の持つイメージをより的確に伝えているように思います)、そして堂々としたステージングは実にしっかりして格好よかったです。わずか3曲ながらきっちりとその存在感を印象付かせたのではないでしょうか。


United Master Kitchen(O.A.)

micoさんのステージから一転、弾けまくり&笑わせまくりのステージを披露したのはユナキチのふたり。久しぶりに拝見したのですが、ベースのチキさんの暴走振りとツッコミ入れるVo&ギターのヤクシジさんのツッコミの激しさが以前より凄まじく、ただただ笑わずにはいられません。とはいえ、曲に入ると一転、ツッコミを遥かに凌ぐくらいのヤクシジさんの熱の篭ったヴォーカル、そして進化したチキさんのベースソロが相俟って男気出しまくりのパワフルなステージを展開!ヤクシジさんのヴォーカルには人を引き込ませるだけの魅力がある、と思ったのは自分だけではないはず。四谷天窓トーナメントを勝ち進んでいるだけのことはあります。
それにしても、あの後藤冬樹さんを感心させたのですから、凄い笑いのセンスです。


稲葉篤史

前回の涼〜そよぎ〜レコ発以来の観賞。micoさんがMCの際に、"稲葉さんの日記のファンです"と言ってたのに対し物凄く謙遜してた、というか"見なくていいです"みたいなことを言ってたのは思わず笑ってしまいました。稲葉さんなりの照れ隠しなんでしょうね。しかもこの日は稲葉さんにとってもレコ発。勢いあまって値段設定を178円に決めてしまってましたが、コスト的に大丈夫?と逆に心配してしまうほどでした(笑)。
それにしても、この日の稲葉さんのキレっぷりは実によかったです。特に「メッセンジャー」での格好良さったら! 最初の2曲「夜行列車」「すみれ」での静のステージから一転した動の世界。淡々とした中にも熱い思いを込めた歌いっぷりが実に様になっていて格好よかったです。雰囲気は飄々としていてメロディも普遍的なのに、彼の声と演奏がワンアンドオンリーな魅力に昇華させていく、息を呑むくらい美しく格好よかったです。例えるならば佐野史郎さんのよう(俳優としてどんな役にも圧倒的な存在感を持たせ、またロックミュージシャンとしても活躍していますよね)。ライヴの存在感は是非会場で生で味わってみて下さい。


後藤冬樹

何気に久しぶりの観賞となりましたが、ギターの音が鳴り始めるとその一瞬で後藤冬樹ワールドに持っていく、その圧倒的な存在感にただただ感服するばかり。後藤流ファンクの代表格となった「MOVE」で観客の眼と耳を釘付けにし、「ヘイ」「Blue Bird」と異なるテイストの楽曲を矢継ぎ早に飛ばす飛ばす。そして一息つくべく持ってきた「夏の終わり」では、当日リハで急遽決まったという涼〜そよぎ〜のゆうまさんとのセッションが! ギターの音色が増えたことでより刹那さを増した曲、そしてそこに乗る冬樹さんのヴォーカルがより心にしみこんでいくようでした。それにしても冬樹さんの曲は他のアーティストに完コピされる率がすこぶる高く、アーティストに慕われるアーティストなんだな、と思わずにはいられません。
後半はポチの名を当日参加のアーティストに置き換えた「My name is ポチ」、名物店長の○○レスポンスが最早恒例となった「天窓」で一気に駆け抜けました。「My name is ポチ」のアドリブで、涼〜そよぎ〜のふたりの背の高さを示すべくマイクスタンドを最も高い位置まで持ち上げてしまい、「天窓」で歌えなくなってしまったのが面白かったですね。こういうアドリブもまた冬樹さんライヴの醍醐味です。


涼〜そよぎ〜

ユナキチや冬樹さん等のハイテンションが伝わって、いつもらしからぬテンションでの登場となった涼〜そよぎ〜のふたり。しかし、いざ曲が始まると徐々に彼ららしい、穏やかなイメージを湛えたステージが展開されていきました。
前回拝見したライヴで魅せた「スターライト」、個人的にかなり気に入ってた曲をオープニングに据えたときから一気に引き込まれていったのは間違いありません。始まりは彼らの新たな側面であるアップ曲、そこから「oval」等とつなぎ徐々に自らのテンポを築き上げていきました(最初は緊張してたからか、のぼるさんがイントロのギターソロを2度間違えるというハプニングもありましたが)。
時にMCで見せる多少のグダグダ感もいい意味で彼ららしかったですね。そんな具合にいつもの"らしさ"を取り戻し、築き上げていった彼ら、とりわけ緊張がほぐれた後半でののぼるさんのヴォーカルとゆうまさんのギターの融合が心地良かったです。のぼるさんの声には今まで以上に深い味わいがあり(特に寂しさを示唆する歌での表現が巧かった)、そこに寄り添うように入るゆうまさんのコーラスとギター、実に綺麗に融合していました。とりわけアンコール、「砂時計」サビでのふたりの声、混ざり溶け合い昇華していく様は圧巻でした。彼らふたりだからこそ、のステージが垣間見れた、と思います。


最後は出演者全員で涼〜そよぎ〜の曲「声」を披露。まるで自分の歌のように歌い上げたmicoさんの美声と、対照的に掛け声で盛り上げたユナキチ、ゆうまさんのギターをゆうまさんと一緒に弾いた茶目っ気ある稲葉さん、詞をポエトリーリーディングの如く読み上げた冬樹さん、そしてラストを感情込めて締めくくった涼〜そよぎ〜のふたり。楽しさ溢れるステージとなりました。
そして最後の最後にサプライズ。ゆうまさんの誕生日を祝して四谷天窓からケーキのプレゼント。最高の誕生日と言っていたゆうまさんの純粋な笑顔がまた印象的でした。


CDレコ発おめでとうございます! 更なるステップアップを期待しています。