facethemusic (過去ログ)

20040421-20070301。音楽問題を中心に記載したはてなダイアリー、【facethemusic】の移行、その記録。

6/17『いぶき♪ふれぜんと♪』@北千住ダンデライオン

本当に素晴らしい瞬間に立ち会うことができました。いぶき主催のイベント@北千住ダンデライオン。急遽ブッキングが決まった、というものの一組一組が素晴らしすぎるパフォーマンスを披露したと言っても過言ではないくらい、脂ののったステージ。アーティスト同士の友情がステージを包み、パフォーマンスをより一層素晴らしいものにしてくれた、といっても過言ではありません。


神山貴満
オープニングアクト、としての出演でしたが、最早オープニングアクトっていう位置づけがいらないんじゃないかな、というくらい自分らしさを歌に全面に出してたように思います。MCでは自分の自信のなさを出してて気になりましたが(もっと自分に自信もって喋ればいいと思います。ちなみに自信のなさ、自分と似てる感じがしました)、歌での堂の入り方はかなりのものになってきているんじゃないかな、と。特に歌声…柔らかさの中に力強さが内包されている(特に前半の「オアシス」や「貴方色」に顕著に表れていた)のが感じられました。あまりの緊張に「もち」でうまく自分らしさを出せなかったものの、まだ両手で数えられるくらいのライヴの回数なのですから、これからどんどん「自分色」を出せるようになるんじゃないかな、と。最後の「ただ ただ」を含め披露された4曲はどれもキャッチーで、神山君にとってのクラシックになる予感、大です。


mico
凄く堂々と、自信が漲っている歌声、そして真っ直ぐな視線。それらにハッとさせられまくりでした。6/12のライヴでのサプライズが、micoさんをたくましくさせたんじゃないか、そう実感できるこの日のライヴでした。
ライヴはまず新曲の「花火」から始まり(新曲からスタートさせることが自信を感じさせてくれます)、「恋」、「春の歌」へ。ギターのスムースさはバッチリ(しかも北千住ダンデライオンでのギターの音は凄く綺麗で心地良く、より音が心に響いてくるようです)、そしてmicoさんの声の魅力! 個人的には座りで歌った方がより彼女の声(特に低音部)が活きて好きなのですが、まさにこの日のライヴは透明感溢れる高音部も地に足着いた低音部も伸びやかで、心地良い響きとなって届くようでした。新曲の「ルリィ」のキャッチーぶりは言わずもがな(こういうメルヘンある想像性豊か、遊び心ある曲っていいなぁ、と思います)、最後の「お月様」とmicoさんの穏やかな世界が確立されたかのようなステージでした。


後藤冬樹
前日に『男の弾き語りの神髄を知れ!神髄2』というイヴェントを行い(このイヴェント、伺えなかったのですが、後藤冬樹さん・村守水分さん・ASIA SunRiseというアコースティック界を背負って立つといっても過言ではないアーティストが存分に己の力を発揮するという熱いライヴ!)、そのヴォルテージが持続していたのか、全10曲の大ヴォリューム!そして普段なかなか聴けないレア曲も有り、という凄いライヴとなりました。
初っ端から怒涛のアップ4連続(「あの日のアイロニー」〜「MOVE」〜「天窓」〜「ヘイ」)で度肝を抜いた後、最も新しい曲「エンドロール」へ。この曲の前に短いインタールードがあったのですが、この感情が爆発する直前めいたインタールードの魅せ方といったら! 「エンドロール」につながった瞬間のあまりの格好よさに、思わず鳥肌が立ってしまいました。
中盤は普段あまり披露していない「プロローグ」、座り姿も画になる「夏の終わり」と続き、一気に後半へ。「ETERNITY」〜「遥か」から最後に「LIFE」へ。「LIFE」は冬樹さんが本当に大切にしている曲で、自身のレコ発やワンマン等でしか披露しない曲。いぶき主催の前回のライヴでも披露していたことを考えれば、冬樹さんが心からいぶきを愛していることが解ります。「LIFE」を歌う姿には一切の迷いなく、ただただひたすらに真っ直ぐなのです。常に本気でいる。その姿はまるで後光がさしたかのようで、全アコースティックアーティストの憧れといっても過言ではないでしょう。素晴らしすぎます。


いぶき
1曲目「ひよこ」終了直前に、やす君の弦が切れてしまうというハプニングがありましたが、逆に言えば、神山君、micoさん、冬樹さんの素晴らしいパフォーマンスにほだされ感極まった、その表れじゃないかな、と思うのです。それだけ感情を溢れさせた素晴らしいライヴとなりました。
前述「ひよこ」から「かぜ」、そして「こころ」へ。実は前回いぶきが主催したライヴ『唄の湯』で「こころ」は披露されなかったので、「こころ」好きな自分には嬉しい限り。この曲、まさに"心"で感じてもらおうとしてかほとんど照明を消して披露。照明を消した、ということは互いの姿さえ見えず、どうやって合図をするのだろうと思っていたのですが、そんな心配は杞憂でした。お互いが心で通じ合ってる、と解る素晴らしい絶妙な間合い。互いを一番よくわかってるからこそ成せる業なのだな、と感心、感動しました。この曲のみならず全ての曲においていぶき独特の絶妙な間が生まれ、行間からその曲に込められた思いが溢れ、ひしひしと伝わってくるよう。ライヴで感じる彼らの息吹に心が熱くなっていく感じでした。
ちなみに、「こころ」の前にやす君が電気を消し、その姿を観た大樹君が一言。"その照明、自動だね" …どうみても手動でしょう!と全員爆笑。実はこの前の日に誕生日を迎えた大樹君、年を重ねても彼の天然ぶりは炸裂してました(笑)
中盤に「サン」、「ナガレ」と彼らの今の充実振りを示した曲を立て続けに披露し、最後は彼らを代表する「安息」、そして「コブシ」へ。一点の曇りなくただひたすらに、ひたむきに歌い上げる姿は本当に輝いているようでした。
この日の彼らの姿を観た冬樹さんが、自身のHPにて記載された内容は、まさに自分も思っていたことだったので、ここで一部抜粋させていただきます。

今日の大樹は何もないはずの手の中が光ってたよ。

「コブシ」の歌詞になぞらえた冬樹さんの言葉。本当にそう思います。


ライヴ終了後、会場が暗転、そして前日に誕生日を迎えた大樹君へ、♪ハッピーバースデー を全員で合唱! 会場入りする際に渡されたクラッカーを鳴らすサプライズに、照れ隠しで笑ってた大樹君の素直な笑顔が印象的でした。
素晴らしいステージをありがとうございました。そして大樹君、誕生日おめでとう!


追伸
ケーキに書かれた文字…これも天然?
(詳細はPhotoAlbumでチェックしてみてください)