facethemusic (過去ログ)

20040421-20070301。音楽問題を中心に記載したはてなダイアリー、【facethemusic】の移行、その記録。

5/8 John Legend@渋谷Duo Music Exchange

いやあ、格好よすぎでした。チープな表現だけど、痺れたというのがいちばん的を得てるかも。

5/5@六本木ヒルズアリーナではピアノ弾き語り(しかもキーボードじゃなくて、アリーナにわざわざピアノを用意するなんて!J-WAVE見事です)で3曲を披露。声の素晴らしさ(独特の癖はあるけど、それ以上にゴスペルで鍛えた喉の素晴らしさたるや。全身全霊で歌い上げるその声は力強く、声の癖が余韻をより味あわせてくれる感じ)は絶品だしピアノの流麗さにやられてしまったのです。そのときから、5/8が待ちきれなくてしょうがなかったのです。

そして今回、満を持してJohn Legend登場!
ちなみに今回のDUOのライヴ、前座の方がいらしてました。*1


前座の方のパフォーマンス終了。
開場時には前座の存在を知らず、ステージ(前から3-4列目。自分にしては珍しくくじ運いいです)見るとKORGのキーボードが置かれ、流石に来日公演だとピアノないんだろうなぁ持ってくるのが大変で、と思ってたんですが。前座が終わると舞台上の楽器はドラムを置いてほぼなくなり、次いで運ばれてきたのが生ピアノ!しかもピアノの位置からしてステージ左よりにJohnの座る位置が設けられ、まさに真正面!! 無論ピアノ弾く姿も、まるでクマのように口を思いっきり開け力強く歌う姿も凝視可能の距離…思わず天(井)を仰いでしまいました。
ちなみにステージはピアノ、エレピ、ドラム、ベース、ギター、女性コーラス2名&ターンテーブル。日本でのライヴはこの日と前日のイベントでの2回だけでしたが本格的なライヴ構成に良心を感じました。


18:50、John登場! 実は何気に服装どうなるか怖かったりしたのです。5/5にはかなりラフな格好(まるで蟹江さん彷彿という)で臨んでたので、本格的なステージ構成でセーターとかならどーしよー、ってなもんでしたが、この日のJohnはベージュのスーツに白シャツ、胸ポケットの水色の刺し色が綺麗。紳士のJohnの紳士度を更に上げてます。


…と、ここまで書いてから時間切れで会社に出かけたのですが。
その間に、ここでリンクさせていただいているfleasoulの管理人、ペパロニピッツァさんが素晴らしいレヴューを書かれてましたので、ここでトラックバックさせていただきます。文章が巧い! 本当にライヴの臨場感が甦ってきますし、行けなかった方も想像できるくらいの文章力に感動です。うちも見習わないと。頑張ります。

本当に見事なライヴでした。
Johnの弾くピアノの音が聴こえにくかったり、2人のコーラスの振り付けがやや徹しきれてなかったり(昨秋のAlicia Keysのライヴ(BARKSのレポートがあります。コチラ)でのコーラスの濃さを見てしまった以上、若干弱かったかな。でも充分に巧いコーラスです)と、若干の難点はあったり、なにより開場がオールスタンディングで押し合いになり(登場していきなりJohnが握手してきたので皆前方に移動し、かなり辛かったです)体力的に辛かったのは否めませんが(まあこれはJohnのせいじゃないですが)、目の前で繰り広げられるJohn Legendのステージは想像以上に圧巻、でした。

まずはそのエンターテインメント性豊かなステージ。Aliciaの場合は彼女が影響を受けた(と思われる)曲−JBやStevie、「Tokyo Joe」等−をいろいろ引用してたのに対し、Johnは彼がヴォーカルで参加した作品の一節をいきなり歌いだして繋いでいく。これが楽しかった。Jaz-Zに始まりKanye、そしてAlicia「You Don't Know My Name」ではあの高いコーラス(Aliciaが語ってる箇所のあの高い♪フゥウ〜ってフレーズですよ!)まで! そしてSlim Villageの曲を長尺で。前述のペパロニピッツァさんが『観客がLegendに何を求めてライブに足を運んでいるかをしっかり把握している感じ』と言ってたのが分かりました。現に近くでいかにもHip-Hop好きの男性がそのフレーズを口ずさんでましたし。望んでたのを本当にやってくれて嬉しい限り。


そして、「Used To Love You」〜「Ordinary People」の流れ(間違ってたらすいません。興奮しすぎて曲順きちんと覚えてないです(汗))、その「Ordinary People」のスケールの大きなアレンジも見事。弾き語り1本で歌った5/5のステージ(CDでは弾き語り)も鳥肌モノでしたが、弾き語りで始まり途中からベースやギターが入り広大な世界観へと繋がってく(これはPVで途中オーケストラが入る構成に近いかも)流れも見事。歌詞の内容は危機に直面した恋人同士へのアドバイスというべき曲で、最後に広大なアレンジの中で"Maybe You'll Leave, Just Take It Slow"と切々と歌い上げる姿がともかく印象的でした。


それにしてもJohn Legendはとにかく紳士。望むことをやってくれるし歌に嘘が全くなく誠心誠意歌ってくれるというか、真のエンターテイナー/パフォーマーでしたね。聴き取りにくさはあったけどピアノも実に素晴らしく流麗(手元がかなり見えたのも嬉しかった)。ヴォーカルも前述した通り、迷いのない力強い声が素晴らしい(ゴスペル習ってた影響でしょうね。ちなみにアルバムは結構ゴスペルの影響強いですし、歌詞の内容でゴスペルの影響を髣髴とさせるものもあります)。魂が震える、といっても過言じゃないくらいに素晴らしい内容でした。必ず日本に帰ってくるよ、と言ってたので、次回は凄い会場で披露してくれることを期待せずにはいられません!


追記
それにしても、今回の会場の2階席、おそらく関係者招待席だったと思うのですが、あそこまで満員だとは!業界注目度が極めて高いことを充分証明してました。5/5のJ-WAVE特番にて、ナヴィゲーターのクリス・ペプラー氏が何度も"来年のグラミー獲ります!"って枕詞みたいに使ってて、そう紹介された律儀なJohn氏がちょっと驚いてましたが、数多のショーケース/ライヴを観てるペプラー氏が、我を忘れるくらい興奮してるのですからこの力は本物であることに間違いないです!

*1:前座で女性ヴォーカルの方が出てたのですが、ちょっと厳しいかな?という印象。John Legend目当てで来て、前座が入るって事は想定してなかったわけじゃないんですが。曲がJ-Popの域を出ていない(声が[宇多田ヒカル+倉木麻衣]÷2、で更にその印象高し)のと、コーラスの半端さが際立ってしまった印象でした。せめてJohnの前座ならば男性の生音重視系にして欲しかった(一緒にライヴ観賞した川上タカユキさんやまなぶんさんに出て欲しかった!)ですね。ラスト曲がかなりTamia「Officially Missing You」っぽくてビックリ。