facethemusic (過去ログ)

20040421-20070301。音楽問題を中心に記載したはてなダイアリー、【facethemusic】の移行、その記録。

4/9『できるだけ長生きしようでぃ。其ノ参』@四谷天窓

中川和弥さん主催のイベント第3弾。先週2日の後藤冬樹さんワンマンの大盛況ぶりに、今回のイベントが同じくらい入るか心配してた様子の和弥さんでしたが、気付くと客席は超満員! これには和弥さん、MCで「これで次回も土曜日にイベント行えます!」と素直すぎる心境を吐露。その素直さが和弥さんの魅力なんだよな、と感じずにはいられなかった、和弥さんの温かく優しい人柄があらわれた、ほんわかあったかなライヴでした。


司会は今年初の清水キック女史。鬱憤が溜まってた?のか、かなり下ネタワールド全開。"レタス"だったり"太くて…"だったり、これ以上書くのがさすがの自分も躊躇するくらいですが、見事に緩急付けたピッチングを披露。アーティストのMCで時にアーティストとキックさんの1対1の会話もあって、アーティストの信頼を勝ち得てる人なのだな、と実感。やはり彼女がいるとライヴイベントが一層華やぎます。そんなブランクを感じさせないキックさんの進行でイベントはスタート。では登場順に振り返ってみましょう。


①男子二楽坊
卑怯(笑) というか、心配してたんだよ山嵜大路君。2月の天窓CDリリース記念レコ発イベントの直前に、2ヶ月のライヴ活動中止を余儀なくされ、心配してたのですが、久しぶりに観る山嵜君は完全にイッちゃってました。なんも考えずにすむくらい楽しい。ライヴのブランクが影響してか曲の大半は相方の渋沢力也君の曲をふたりで、なのですが曲にあわせたアレンジや一曲目の「コブタ」のなんとも形容しがたいアホさ加減がツボ。今回彼等のライヴを観るのは3度目ですが、2人がそれぞれの世界観を確立→歌い方がその世界に即したものになっている、ことからか、かなりお互いの声が違ってきていて(最初はキャラ同様に似てた。今も濃さは変わらないけど)、そのコントラストもまた面白かったですね。それにしてもアフロonハゲカツラon地毛…というオチは本当に卑怯(笑)


②春山弘臣
初めて観させていただいたのですが、完全に己の世界を確立してて一発でひかれてしまいました。山崎まさよしさんに歌い方が似ているのですがハイトーンでも枯れることのない通った声が魅力的。しかもメロディも万華鏡の如く1曲に様々なメロディが溢れながらきちんとした到達点を見据えていて(特にラストの「ひまわりの気持ち」でのサビが圧巻! 一方でシンプルに聴かせる「...言葉選び」も沁みます)、ただもう圧倒されっぱなしでした。春山さんのサイトにて昨日の曲「Azalea」が聴けますので是非!(予習&復習させていただきます)


竹内真
4/2のオンバト熱唱編本選以来ですが、1週間聴かない自分が渇望症に陥るくらいのアーティストのひとりです(変な意味はないですよ>冬樹さん)。実は真さんのときにマイクの雑音、ギターが聴こえない等のトラブルがあったのですが、真さんは気付く様子なく(そのくらいステージが心地良かったのでしょう)、アップの「シングアソング」から中盤泣きのバラード3連続、最後の「ふつうのうた」まで疾走。「ふつうのうた」でのいいとものタモさんばりの拍手の音頭取りが思った以上に空回りで、苦笑する真さんも観てて楽しかったですね。いつも以上に自然に、肩の力が降りた真さんを拝見できました。


④後藤冬樹
天窓の重鎮。1週間ぶりの参上です。4/2のワンマンで「何もかもを置いてきた」「灰になった」と言いながらも、好きな人のイベント、好きなお客さんの前に立つことがなにより幸せなんだろうな、と感じずにはいられない、そんな笑顔のステージ。アフロ被っての登場も冬樹さんらしいサービスですね。真さん同様に、肩の荷が降りたようで(と自分は感じました)「87」や「My Name Is Pochi」等ハートウォーミングな曲を連続で(しかも「87」は最近では珍しく)披露。最後はワンマン以外では珍しい「LIFE」。1週間前の圧巻のステージが甦ってきた感覚になり、思わず震えが来てしまいました。


⑤ココナッツ
スチールパンユニット。生でスチールパンを聴くのは初めてだったのですが、金属の楽器から発せられるこの温かみはなんでしょう。癒される音色です。スチールパン発祥地のトリニダード・トバコで1ヶ月間のスチールパン武者修行で、見事地元のコンテストで優勝したスチールパン担当の2人。その自信が演奏にも、演奏中の笑顔にも溢れていました。カヴァーを含む全4曲で、THE BOOM「風になりたい」の選曲がまず絶妙!歌詞の中にある"生まれてきたことを 幸せに感じる"のフレーズが、今回のコンセプトにピッタリで浸ってしまいました。そして最後の曲。120人のスチールパンユニットでのオケを使い披露した曲(タイトル未見)の圧倒的な迫力といったら! 自分も約200人のゴスペルグループの一員として活動しているのですが、大人数で演じる楽しさ、そのグルーヴがココナッツから物凄く感じることができて聴いて幸せな気分になりました。


⑥中川和弥
風邪でかなり痩せて、しかも花粉症きつくて眼鏡着用となり、誰よりも"できるだけ長生きしよう"なのは和弥さんじゃないっすか!みたいな心配(&ツッコミ)をしてたのですが、ステージに立つと本当に堂にいった、というか和弥さんの場合は安堵感に溢れたステージを展開して、ゆったりあたたかな気分で会場全体を満たしてくれてました。「51」でのギターフレーズが巧くいかなかったときのMCでの照れ隠しみたいなコメントにも素直さが溢れていましたね(そのMCや自然体な感覚が、奥田民生さんっぽくてなんか凄くいいです)。自然体であることが実に格好いいということを示してくれたような気がします。最後の「できるだけ長生きしよう」でのセッションでも、みんな笑顔がこぼれていて実に心地良く、音楽仲間と空間を共有する和弥さんの自然な笑みが特に印象深く感じました。


できるだけ長生きするには笑顔で楽しむことが大事なのだ、と悟った、というか自然と体現できた、そんなイベントでした。和弥さんお疲れ様でした!