facethemusic (過去ログ)

20040421-20070301。音楽問題を中心に記載したはてなダイアリー、【facethemusic】の移行、その記録。

吉田美奈子 公式サイトにてCCCDについて"お知らせとお詫び"を掲載 追記

9/25にて掲載した吉田美奈子氏のサイトにて掲載された内容に関して、CCCDの導入の際の(当時の)サイトでの掲載内容が問題になっています。

2002年8月20日付でのサイトでの公式コメントとして、CCCD導入の経緯と、その理由が記されています。実際のところ、恥ずかしながら自分はこの導入経緯で起きたこのコメントを知りませんでした。導入時の経緯と理由を踏まえた上で今回の"お知らせとお詫び"を読むと、視点が変わってきます。

上記リンク先より、吉田美奈子氏の公式サイトにおけるCCCD導入時のコメントを抜粋します。

※引用者注
 2002年8月20日付で吉田美奈子公式サイトに掲載されたコメント。
 なお現在は掲載されていない。

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 今回からはCCCD(コピー・コントロール・CD)ですので、その仕様に対処する作業をも含んで行っています。勿論、ミックス・ダウンの際に、それを想定した作業をキッチリ伊東俊郎さんも行ってくださっています。

 巷では、元音を聴いた事も無いし、聴く機会も無いのに、表現として一番断言すべきでは絶対無い「音質劣悪」といった言い方や、作業を行っているのはその道のプロフェッショナル達ばかりなのだと云う、根本的な事をすっかり忘れているかの様な暴言がありますが、そんな戯言は屁のカッパです。

 第一皆さんは「音質」を聴いているのでは無く、「音楽」を聴いて楽しんでいるのでしょう?私達も「音楽」を届ける為に百も承知で、その時代、そのハード、そのマテリアルに、(何度も言いますが)プロフェッショナルとして対応し対処している訳です。ただ、何故そうしなくてはいけなくなったかを考える時、皆さんと同様に残念でたまりません。(きっとそれだけ悪質な者が、出て来てしまったのでしょう)でもCCCDは、ケジメの無くなってしまった者への警鐘と、音楽家の権利を守る、まだ始まったばかりの術なのです。そうする事により、私達の糧も保証され、愛する音楽を続けて行けるのだと云う事を忘れないでください。

 私は、今回初めてCCCD(私がお願いする前に、avex ioはコントロール「有り」と「無し」を事前にプレスしてくださいました。これは、音楽家への敬意を表わしてくださった事だと感謝しています)を経験し、色々な条件の許聴き比べを何度も致しました。その結果、確かに音質は変わります。が、それはアナログ・レコードから並行してカセットを通過し、一変してCDになり、そして気軽なMDになりと云った変化よりは、もっと些細な音質の変化でしかありませんでした。

 今後、どんなハードやマテリアルが出て来ようとこれだけは言えるでしょう、私達は「音楽家として心から愛する「音楽」の為、常にベストを尽します」。

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※私が初めて読んだのも、今回の転載元も以下のサイト。

http://park10.wakwak.com/~cik/cccd/
「C堂 CCCDコピーコントロールCD)特集」

(試される。(ココログ mix)『「CCCD 仕様でのリリース義務を解放」 ──反対論を侮辱した吉田美奈子までもが 「CCCD」 から“遁走”』より抜粋)
「暴言」「戯言」「屁のカッパ」という表現を公式のサイト上で"公式見解"として発せられてたという事実、非常に残念であると同時に憤りを感じずにはいられません。しかもこのようなコメントが現在は残っていないことからも、またこのコメントについての謝罪も見られず(これらのコメントはすぐに消去されていた模様です)、今回の謝罪でハードのダメージについての言及にとどまっていたいた点も問題ですね。
自分自身、音楽の諸問題に関しても、またプロ野球問題に関しても、その問題の根本が「上層部(またはそれに相当する者)の驕りと、消費者(ファン等)への見下した目線・発言」にあるものと考えています。CCCD導入の経緯が「音楽業界が一般消費者を犯罪者予備軍扱い」している点、プロ野球の合併問題に際しての数々の経営者サイドの暴言、そして音楽を提供する側からの「戯言」「屁のカッパ」発言…いずれも根本にはそのような目線があるように思われます。極めてその一方的な物の見方には不快感を覚えますし、そのような一方的な押し付けには断固対抗しないといけないと思います。

吉田美奈子氏の公式サイトでの以前の発言に対しては、削除などで形跡を残さないような卑怯な真似事はせず、まずは消費者を罵倒したことへの謝罪を行っていただきたく思います。それがたとえ吉田氏本人のものではなくスタッフの暴言だったとしても、今回の発言で吉田氏に対して失望しCD購入を辞めたファンも多くいるはずです。そして謝罪の上できちんとCDとして旧譜を再発する等の処置を行ってほしいものと思います。全ては謝罪が先です。既に遅いのかもしれませんがきちんとけじめをつけてほしいと思います。