facethemusic (過去ログ)

20040421-20070301。音楽問題を中心に記載したはてなダイアリー、【facethemusic】の移行、その記録。

米大手レコード会社の黒字要因は"著作権賠償金"、今後の鉱脈が"Zune税"にある?

Warner Music GroupとUniversalの2社が今週発表した売上高によると、音楽業界の不安定で移り変わりの激しいビジネス環境に苦戦中にも関わらず、音楽部門は両社共に黒字となった。

CDの売り上げが緩やかな下落傾向にある中で、デジタルコンテンツ部門が確実な利益を生み出しているのが要因だ。この収益の一部はiTunesNapsterやRhapsodyを介した楽曲や着メロ配信などのオンライン事業によるもので、その他の収益は訴訟から得たものとなる。
(中略)
これによって抱えていた訴訟問題の多くは軽減されたが、原告であるレコード会社の側にとっては喜ばしい新たな収入源を与える結果となった。著作権所有者にとってさらにプラスとなるのは、デジタル・デバイスから生まれる新しい利益だ。

携帯音楽プレイヤーのZuneを発売したばかりのMicrosoft社は、Apple社のiPodとの競争力を高めるために、Zuneが1台販売される度に著作権所有者にロイヤリティ料金を支払うことに同意。現在までAppleはその様な方針はとっていないが、著作権所有者と短期間契約を結んでいるため、交渉に応じる必要性が出てくるのは時間の問題だろう。UniversalのCEOは、リリースを控えているエミネム、50セント、マライア・キャリーのニュー・アルバムに加え、携帯電話、ZuneMySpaceYouTubeから得る同社の2007年の売上高は過去最高になるとしている。

一連の著作権訴訟でユニヴァーサルミュージックは、著作権関連の −必ずしもユーザーにとってプラスにならないかもしれない− ビジネス…上記でいうところのいわゆる"Zune税"に、金の鉱脈を見出したのではないか… 記事の読み方によってはそのようにも感じるのですが、いかがでしょうか。
今後の動きとして、レコード会社が現在の収益を維持すべく、CD売上下降の損失補てんをZune税や訴訟のような"著作権を武器にした道具"を次から次に生み出していくのではないか…そんな想像、悪夢が現実味を帯びているようにさえ思えてしまい、不安になってしまいます。