facethemusic (過去ログ)

20040421-20070301。音楽問題を中心に記載したはてなダイアリー、【facethemusic】の移行、その記録。

"音楽違反"の文字の哀しさ - 音楽不正アップロード防止キャンペーン

『当協会を含む関係7団体は、本日11月27日より「音楽の不正アップロード防止キャンペーン」を開始しました。』(以上引用) との文で始まるこのキャンペーンですが、下記の事件記事は、時期を考慮するとこのキャンペーンの布石だったことが明らかでしょう。そういう意味において、下記の記事における『不正の摘発は初めてではないか』(以上引用)というJASRAC側の発言は、酷い物言いですが"しらばっくれている"ことを如実に示しているといってよいでしょう。

キャンペーンの概要を抜粋させていただきます。

このキャンペーンは、社団法人私的録音補償金管理協会(sarah)の共通目的基金の助成を受け、音楽関係等7団体が、音楽創造のサイクルを破壊する音楽の不正コピー、不正アップロード防止を目的に実施するキャンペーンです。

sarahの必要性を説いているように思える文章です。
そして、個人的に最も強調したい箇所は下記にあります。

今年度は、「音楽違反」をキャッチコピーとして、約1カ月にわたる東京・名古屋・大阪3地区での交通広告(鉄道車内広告等)をはじめ、インターネット・モバイル上の特設サイト(http://www.ongakuihan.jp:インターネット・モバイル共通)で、音楽の不正アップロードの違法性とアップロードが厳しい処罰の対象となる犯罪行為であることを明確に訴えていきます。

先の抜粋箇所でも"破壊"という言葉が出てきましたが、ここでの"音楽違反"という言葉に、多大なる暴力性が見て取れるように思うのです。

私見を覚悟で書けば、筆者ははじめて読んだとき、この暴力的な言葉を、国の立場の人間が半ば当然のごとく使っていることに呆れ、同時に、著作権を"啓蒙"せず、当初から"破壊""違反"なる言葉でのみ著作権を刷り込ませていく行為に哀しみを覚えています。彼らから見れば、広く一般の人間は、著作権を"破壊""違反"するものという扱いなのでしょうか。
レコード会社がCCCDを登場させた際の"消費者は犯罪者"たる理論と同様の考えを、商売をする立場の者ではない、"国"が明確化させてしまったことに、(このブログでは中立性や客観的視点を意識して文章を記載していたのですが)怒りを覚えて仕方がありません。