facethemusic (過去ログ)

20040421-20070301。音楽問題を中心に記載したはてなダイアリー、【facethemusic】の移行、その記録。

高校未履修問題…結局は"熊本の前例を意識しない"教育上層部の怠慢か

音楽問題からちょっと離れて。

以下、引用。

高校の必修逃れ問題で、文部科学省は31日、必修科目を履修しないまま卒業した生徒について、卒業資格は取り消さない方針を決めた。

 また、同省の調査結果(31日現在)によると、必修逃れの高校は、熊本県を除く46都道府県で計461校(公立289校、私立172校)。単位不足で補習が必要な高校3年生は7万2516人(公立4万7094人、私立2万5422人)にのぼっている。

しかし、よくよく調べれば、

ここでは、

高校の必修科目の未履修問題で、神奈川県は31日、県内の私立高校3校で未履修があったと発表した。これで全国47都道府県中、未履修校がゼロなのは熊本県だけとなった。しかし、熊本県では今年5月、熊本市の私立高校で情報の授業を理科の授業に充てていた未履修問題が発覚しており、結局、今年度は全都道府県で未履修があったことになる

となっており、結局熊本県も"ご多分に漏れず"だったことが分かります。

となると、熊本県も責められるべきなのでしょうが、この経験がある種の"先進県としての自負"らしきものを生んだのでしょう。結果、今秋の未履修問題では熊本県の発覚は(今のところですが)ありません。

先のnikkansports.comより再度引用。

熊本県内の22の私立校を担当する県私学文書課は「栄誉ではなく、ある意味“先進県”として、先行して問題意識を持っていたため、今回は該当校がなかっただけ」と話す。5月の問題発覚後、該当校では夏休みや放課後に補習授業を実施しており、同課では「夏休みを利用できた分、生徒たちの負担は少なくできた。今回発覚した学校も夏休み前に分かっていれば…」と、これから補習を受ける全国の生徒を気遣った。

自分の意見はここに集約されています。
熊本県の先例を、なぜ他の都道府県が意識しなかったのか。受験が近いこの時期になるまでなぜ調査もせず、仮に発覚していたとしてその膿を出そうとしなかったか。自分たちの都道府県では大丈夫などという考えを持っていたのか。

音楽問題を取り上げるにつけ、過去の問題を全く考えず、ユーザー不在で、自分の都合のみで権利を振りかざす上層部の姿がずっと目についていました。問題の種類は全く違うかもしれませんが、上層部の怠慢はどの組織でも一緒なのではないか、と思わざるを得ないため、記事にした次第です。