facethemusic (過去ログ)

20040421-20070301。音楽問題を中心に記載したはてなダイアリー、【facethemusic】の移行、その記録。

"携帯プレーヤー課金、2年間見送り"も油断は禁物

音楽問題を取り上げている各ブログでも話題になっていますが、iPodをはじめとする携帯デジタル音楽プレーヤーへの私的録音保証金の課金が2年間先送りになりました。

当サイトでもこの問題に着目し、この問題に関するパブリックコメントの提出を促すなどしていましたが、パブリックコメントでの消費者の声がまずは反映された、といっていいでしょう。その点においては国民の声が政治に反映されることを裏付けた結果として大いに評価できるものと考えます。

しかし問題はまだ残っています。以下、ふっかつ!れしのお探しモノげっき『携帯プレーヤー課金、2年間見送り 文化審小委が方針・・・だけど安心するのはまだ早いからね。』より引用。

しかし、ここで喜ぶのは早い。次の文章(asahi.comの記事より抜粋)みてみ。

政府の「知的財産推進計画2005」が、07年度までに私的使用目的の複製のあり方について制度改革をすると決めており、それにあわせて現在課金されていない携帯プレーヤーやHDDレコーダーなどデジタル機材全般への課金を検討する。

そもそも、私的録音補償金そのものもいくら、広報活動してるとはいえ、アタシが気がついたのはせいぜいラジオCMくらいで、実際は、普段の通勤時に乗る山手線の電車にもオウムさんのごとく、SARAHのサイトで見れる電車の中で音楽を聞いている吉高嬢の姿を拝んだことは一度もない。

要は先送りされただけなのよ。

だから、ここはとってもある意味で正念場。
ばんざーい♪とうつつ抜かしてるうちにもっと大きな穴がどかーーーんと待ち受けてるかもしれないのだよ。

単なる先送りであり、本当に今からが正念場なのです。

たとえば11/4発売の日経TRENDY12月号『2005年ヒット商品ベスト30』において、1位が"iPod nano & iTMS"となっており、また『2006年ヒット予測ランキング』では"ポッドキャスティング"が8位にランクインと、携帯プレーヤーおよび音楽配信の躍進は間違いないといっていいでしょう。そこに音楽権利者団体側が(表現は悪いのですが)"金の鉱脈"を見つけ、今回の一連の問題同様に課金を訴えてくることは間違いないでしょう。
今回の先送りに至る経緯の過程において、山手線車内等にSARAHの広告が出ていましたが、権利者団体が、今回の問題の根本を何一つ示さず(そもそも問題の内容を広く国民に示し、国民と共同で音楽の自由を広めていく姿勢こそ団体に求められているはず)、問題をよく知らない国民に、あたかも権利者団体の味方になるよう"刷り込む"やり方を行っています。無論車内広告等でかなりの金額も出ており、そのやり方、金銭投資の凄さ(酷さや醜さ、といっても差し支えないと考えます)をまざまざと見せ付けられました。
ですので、2年後…いや、違った形をとって今すぐにでも、同じような問題で搾取することをしてくる可能性は十二分にありうるのです。

常日頃から動向を把握していかなければなりません。これからも注視が必要です。


追記
"デジタルコンテンツ・ワーキンググループにおける意見募集"を首相官邸がはじめました(11/15迄)。

ふっかつ!れしのお探しモノげっき『首相官邸が、パブコメの募集をはじめたよ。』経由。先の課金問題で国民の民意が反映されたことが実証された以上、どんな短い意見であれ提出は必至でしょう。