facethemusic (過去ログ)

20040421-20070301。音楽問題を中心に記載したはてなダイアリー、【facethemusic】の移行、その記録。

東芝EMI、迷走か〜Tristan Prettyman、米盤はCCCD、国内盤はCD-EXTRA仕様

トゥエンティスリー

女性版Jack Johnsonとも言われ、デビュー曲「Love Love Love」が日本のラジオエアプレイで驚異的なヒットとなっている、Tristan Prettymanのファーストアルバムがリリースされました。日本では8/15付オリコンアルバムチャートで初登場35位と健闘中。徐々に認知度が高まっているようです。



さて、この作品、不思議な現象が起きています。米盤はCCCDでのリリースとなっているのに対し、一方の国内盤ではCD-EXTRA収録としてCCCDを回避しているのです。

しかもおかしなことに、米盤のデュアルディスクではCCCDを回避しているのです。デュアルディスクではCCCD+DVDの組み合わせは不可能なのかもしれませんが、もしかしたら通常盤を買わせるための(高価な作品への)誘導なのかもしれません。


実はこの作品のタワレコでの紹介ページでは、国内盤はCCCDとして紹介されています。となると、全世界的にCCCD化を進めるEMIにあって、国内盤の担当スタッフがCCCD化を何らかの理由で、しかも急遽回避した、と推測できるように思うのですが、考えすぎでしょうか。
日本のスタッフが、空前のラジオエアプレイを獲得中のアーティストと、その曲を聴き好きになったファンに対して、CCCD化によって裏切ることを避けるための手段としてCD-EXTRA収録に踏み切ったのではないか、と。国内盤では約500円も安い価格でのリリース(税込1,980円)も、彼女を猛プッシュするための設定価格とすれば、推測がより真実味を帯びるように思うのです(自分勝手な考えは否めませんが)。
そこから察するに、東芝EMIの社員の中に、反CCCD化を掲げた良心のある社員がいるのかもしれません。CCCD化の急先鋒に立つレーベルにCCCDに疑問をもつ者がいるとなれば、尚更CCCDを推奨することが意味不明になっていくように思うのですが。


●追記
Amazon.co.jpでは米盤がエンハンスド仕様と書かれています。アメリカのCCCD化の動きがレーベルサイドからきちんと案内されてないままに始まったからでしょう、小売サイドまで徹底されてない模様です。一方のAmazon.comもエンハンスド仕様なのは変わりませんが、アメリカで日本の東芝EMIがリリースした日本盤を購入可能なのが奇妙ですね。もしかしたら徐々にアメリカで反CCCD運動が生まれ、その一環としてNon-CCCD作品購入の動きが出てきているのかもしれません。日本盤の価格は極めて高いのですが。