facethemusic (過去ログ)

20040421-20070301。音楽問題を中心に記載したはてなダイアリー、【facethemusic】の移行、その記録。

フランスで遂に「コピー防止CDは私的複製権を妨害」提訴

遂に訴訟の形になりました。訴訟を起こされたのはEMI(昨年以降のCCCD化は著しいものがあります)と、大手CDショップのFnacで、Fnacが報道を認めたものです。しかも、

Fnacは声明を発表し、コピー防止機能付きのCDを買った客には既に事情を説明し、影響を被ったユーザーには全額の返金を行なったことを明らかにしている。

(一部抜粋) というように、訴訟に発展する前から、自主的にFnacはユーザーからの声に応じているのです。メーカー側は恐らく日本同様、影響はないと強固な姿勢を貫いているのでしょう(とはいえ、訴訟が明らかになったにも関わらず『EMI Groupにもコメントを求めたが、返答は得られなかった。』(一部抜粋)とEMI自身は逃げているように考えられます)。
Fnacの姿勢を見れば、Fnacは(訴えられながらも)ユーザーサイドに立ち、自主的に正しいことを行ってきています。となれば、消費者&CD店対EMIという構図となっていくのでしょう。ちなみに訴訟を起こした消費者団体はワーナーに対しても訴訟を起こす構えで、

訴訟は数名の個人ユーザーを代理して起こされたもの。EMIの一部のCDではコピー防止システムのために、多くのカーステレオやhi-fiステレオ、PCで再生ができないというのが原告側の主張だ。
 この訴訟では、フランスの消費者団体UFC-Que Choisirが損害賠償を求め、EMIのコピー防止技術はユーザーがCDの私的複製を作成する権利を妨害していると主張している。フランスの消費者には、1985年の法律でこうした権利が認められている。

(一部抜粋) というように、つまり団体はきちんと消費者の声を代表し代弁してくれているのです。
日本では輸入CD規制問題の時に消費者団体は蚊帳の外となっていましたが、日本も今こそ訴訟を起こして団体の権力の再強化は勿論、ユーザーが正しいことを訴えることの出来る社会を作る図式(そしてこのことがコピーの問題をより世間に浸透させ、皆がコピーへの認識を高めると共に、共同で最善策を考える原動力になれるのでは、と思います)を確立できるのではないか、と思います。もっとも、CCCDによる機械不良を証明しないといけないとは思いますが、Fnacのデータを拝借することは十分に可能でしょう。