facethemusic (過去ログ)

20040421-20070301。音楽問題を中心に記載したはてなダイアリー、【facethemusic】の移行、その記録。

海外盤CD輸入禁止に反対する より

署名の集計がほぼ完了したとのことです。合計57040名です。
(情報元:「2ch:海外盤洋楽CD輸入禁止を断固阻止するデモOFFpart5」 OTO-NETAより
●緊急…『著作権法改正案ですが、衆議院民主党から修正提案が出て参議院まで押し戻されそうな勢いです!』←海外盤CD輸入禁止に反対する
●次回審議は、2004年6月1日:衆議院・本会議(13:00〜15:20)です!←海外盤CD輸入禁止に反対する
参考人予定だったジャスパー・チャンamazon.co.jp社長は参考人を辞退されています。代わりに、ポール・デゼルスキー(HMVジャパン代表取締役社長・GERA Japan世話人)が参考人を務めます。
参考人参考人陳述者に関しては、上記サイトを参照してください。

最近の『輸入盤CD規制問題』に関する記事、掲載情報

●追記:5/27日経産業新聞の記事内容
ふっかつ!れしのお探しモノげっき「日経産業5月27日(木)掲載分。」に内容が記載されております。Amazon.co.jpの意見募集に4日間で約1000件のメール(ほぼ全てが法改正への反対や疑問)が寄せられたこと等が記載されています。
著作権法改正に関する関連コラム

5/28 文部科学委員会審議について

著作権法案:輸入CD規制で修正求める 民主党

●追加:5/28衆議院文部科学委員会審議の議事録(私家版)も公開されております(凄いです。文字起こしをされた方、ありがとうございます)。こちらも参照していただきたいと思います。
(情報元:造反有理)

審議終了後のコラム

●上記『三菱総合研究所』資料関連

文化庁募集のパブリックコメントの内容、全文入手←音楽評論家、藤川毅氏のブログ、Dubbrock's Dublog:パブコメ全文入手!!!!

パブリックコメントのPDFファイルはコチラ

●追加:文化庁パブリックコメント扱いは常識を逸脱
衆議院議員笹山登生氏のホームページ、笹山登生のホームページ(笹山登生の政策道場)内、掲示板(報道に関する様々な内容を様々な視点から分析・資料提示等で情報量が実に多く為になる掲示板です)にて、笹山氏の昨年12月のパブリックコメントへの提出内容と、そのパブコメへの掲載結果が記載されています。

そして、そのパブリックコメントの公開に関しての、本来なされるべき対応を提示しております。
(詳しくは、掲示板記載「パブリックコメントの公開についての各省庁の対応」、及び掲示板からの関連リンクである、総務省HP「規制の設定又は改廃に係る意見提出(照会)手続」を参照していただきたいと思います)
以下、一部抜粋させていただきます。

上記サイト(注釈:総務省HP「規制の設定又は改廃に係る意見提出(照会)手続」の掲載サイト)では、「規制の設定又は改廃に係る意見提出手続」(平成11年 3月23日閣議決定)において、 詳細な取り決めを行っている。
しかし、今回の文化庁におけるレコード輸入権について公募したパブリックコメントの扱いについては、常軌を逸脱した扱いがなされている。
すなわち、国会議員の国政調査権にもとづき、文化庁が渡したとされる、いわば、パブリックコメントのヤミの横流しが行われており、これが、ネット上で、実質公開されている。
しかし、文化庁そのものでは、いまだ、該当パブリックコメントの公開がされていない。

では、「総務省HP「規制の設定又は改廃に係る意見提出(照会)手続」ではどのように記載されているか、を、以下に一部抜粋します。

2 意見提出の手続
(中略)

(6) 意見・情報の処理
 案等を公表した行政機関は、提出された意見・情報を考慮して意思決定を行うとともに、これに対する当該行政機関の考え方を取りまとめ、提出された意見・情報と併せて公表する。

(考え方) (1)公表は、原則として意思表示の時点までに行う。なお、意思表示の時点において、公表された案等からの修正点を明らかにする。
(2)「意見・情報」及びこれに対する行政機関の考え方は、適宜整理して公表しても差し支えない。なお、その場合、提出された意見・情報については、文書閲覧窓口における閲覧等の方法により、一定期間公にしておく。ただし、提出された意見・情報で、公にすることにより、個人又は法人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるものについては、行政機関の判断により、その全部又は一部を公にしないことができる。
(3)意見・情報を提出した個人又は法人の氏名・名称その他の属性に関する情報を公表又は公にすることは、案等の公表に際して、これらを公表又は公にすることが予定されていることを明示している場合に限る。
(4)公聴会による場合は、表明された意見を、行政機関において文書化する必要がある。
(5)公表方法については、案等の公表方法に準じる。

とあり、公表方法については(以下、一部抜粋)

となると、賛成・反対理由でのみしか公表されなかったパブコメの意見の詳細内容に関しては、いくら意見総数とその割合が「整理して」公表されていたとしても、その提出された意見・情報は公に閲覧可能な状況にはされておらず、上記考え方の(2)に違反します。
そして、考え方の(5)に関して、その公表方法を別途記載します。

(3)公表方法
 行政機関は、次のような公表方法を活用し、積極的に周知を図る。
1.ホームページへの掲載
2.窓口での配付
3.新聞・雑誌等による広報
4.広報誌掲載
5.官報掲載
6.報道発表
 なお、複数の方法を活用する場合であって、公表する内容が相当量に及ぶ場合には、案等の概要と公表資料全体の入手方法等を明確にしておけば、活用する公表方法の全てにおいては、公表資料全体を公表する必要はない。
 また、専門家、利害関係人には、必要に応じ、適宜周知に努める。

(考え方) (1)公表資料については、関心を持つ一般の国民が入手できるようにする必要があり、公表資料自体がさまざまな方法によって広く周知されることが望ましい。

詳細な意見・情報を掲載したパブコメは、現段階において未だ公の場で発表されていません。

文化庁は、どのようにこの理由を説明するのでしょう。

ラジオでの放送内容

「asakuma-jp/annex - 著作権法改正の実態を知るためのシンポジウム」にて、放送内容が書き起こされています(管理人のnoeさんは著作権法改正法案関連の一連の報道を書き起こしされています。ありがとうございます)。内容はこちら↓
2004.5.30OA/FM COCOLO Far East Satellite #87

内容については、音楽評論家の藤川毅氏、民主党佐藤謙一郎議員等のインタビュー、5/27の横浜市民集会での参加者インタヴューと共に、今回の問題で民主党が最終的に党全体で法案に反対するきっかけとなった、佐藤議員宛ての一通のメール(その送り主の方もインタヴューに答えています)を取り上げ、今回の問題がメールやブログ等で話題に上がってきている(その問題提起の場としてのメールやブログの大きさ)ことを大きく取り上げています(とりわけ、今回の反対運動のきっかけとなったメールを焦点に挙げています)
一方で、法案改正推進派の自民党小林興起衆議院議員の推進理由も本人インタヴューで取り上げられていますが、どうもその推進理由を、小林議員自身が理解されていない様子(他の議員の伝聞で賛成する、権利者の意見だけを聞いているような様子)であることが伺え、現行の諸々の法案成立過程に疑問符を抱かずにはいられませんでした。
そして法案改正の反対意見として、ドクター中松こと中松善郎氏のインタヴューも放送されましたが、これが的確な意見で聴いてて納得しました。

(内容を抜粋)
アーティストを本当に守る為の法律改正なのか、それともそうではなくて、今のメディアを売る、または製造する、メーカーを守る法律(改正)なのか、つまり金儲けの為の法律(改正)なのか、と。私はどうも、金儲けの為の法律(改正)だと見てます。金儲けの為に法改正していいものかという気がします。また、逆にそういうことをすれば、これは一種の鎖国ですから。鎖国になれば必ず文化の流通は悪くなるし、ユーザーとしては、またアーティストとしては非常に望ましくない。鎖国状態ってのは。
だから何を持って議員が動き出し、また議員連盟まで作るのか、そして何を持って法改正までするのか。本質を見てないというか。要するに外国から安いのが来ちゃ困る、という非常に単純な利益追求、その考えからやってるとしか思えない。他に何のメリットがあるのか。何のためにわが国にプラスになるの、と疑問に思います。

●追記…自民党小林興起衆議院議員の発言内容が文字起こしされています
はてなダイアリー - 源にふれろ 5/31付「Who Got A Mail」にて、laazさんが上記小林議員の発言内容を文字起こしされています(laazさん、ありがとうございます)。
尚、上記で自分が書き起こした中松義郎氏の発言は、ラジオ番組の構成上、小林議員の「(中略)じゃ、そういう素晴らしい音楽をつくってらっしゃる方のね、保護してあげますよ、そういう気持ちになるじゃないですかね(笑)」(以上抜粋)のすぐ後に述べられています。
小林議員は明日・明後日の審議をどのような形で捉えていくのでしょう。

著作権法改正、河野議員は修正を容認か

河野太郎オフィシャルウェブサイト - ごまめの歯ぎしり - メールマガジン版 [2004年5月30日(日)]「原子力参事官」にて、以下のように記載されています。
(以下一部抜粋)

著作権法の改正に関して、岸田代議士と電話で打ち合わせ。
二人とも、現行案で何ら問題はないと思っているが、念には念を入れて一部修正をという提案に関しては、特に反対する理由もなく、修正しても良いのではないかということで一致。
甘利代議士や渡海筆頭理事も修正には問題がない。
問題は、既に賛成して衆議院に送付した参議院民主党が同意するかどうか。参議院が修正に同意してくれなければ廃案になってしまうので、参議院が同意するという条件付きで、修正案をテーブルに載せても良いのではないか。

まずは一歩前進、と言えるかもしれません。
がしかし、河野氏は自身の見解が審議において否定されたことに関し、自身の誤りを認めてはおりません。情報元の造反有理さんのサイトでは、河野議員の見解に対し遺憾の意を示しています。その点は自分も同様に残念に思います。
(他情報元:OTO-NETA)

意見書・公開質問書の回答期限は過ぎています

私たち音楽関係者は、著作権法改定による輸入CD規制に反対します「文化庁(河村文部科学大臣)、日本レコード協会(依田会長)に意見書・公開質問書を提出しました」より。内容は上記リンクを参照してください。その中から一部を抜粋させていただくと、

<公開質問書>
 現国会で審議中の著作権法改定案につき、下記の通り、お尋ねいたします。貴殿におかれましては、5月27日までに書面および電子メールをもってご回答をいただきたく、よろしくお願い申し上げます。
 なお、この質問書と、いただいたお答えは、私たちの運営するウェブサイト(http://copyrights.livedoor.biz/)にて公開いたしますので、ご了承ください。

(強調箇所は私見に基づきます)
とあり、4日前には回答を頂くことになっていました。しかし、

残念ながら、回答が届かないため、あすの委員会では公開質問状のみを委員の方々に資料として配布することになりました。

(音楽評論家高橋健太郎氏ブログowner's log by Kentaro Takahashi「公開質問状続き」より。一部抜粋させていただきました)
とあり、回答はなされておりません。
高橋氏は回答が近日中にあるものと理解したい、と書かれております。自分もそう理解したく思います。
明日の審議では、意見書・公開質問書の送付先である日本レコード協会の依田会長が参加されます。どう発言するか、まずはきちんと見守っていかないといけません。

雑誌「Overground」が号外を発表

上記の雑誌が著作権法改正に関する号外を発表しました。内容はPDFファイルにて公開されています(下記リンクを参照してください)。
(PDFファイル)Overground(号外・無料)「著作権法改正と輸入CDのゆくえ」
(情報元:ふっかつ!れしのお探しモノげっき「日経産業5月27日(木)掲載分。」)
かなりシニカルな内容です。

富塚勇氏の侮辱

上記のタイトルはかなり厭らしい表現ですが
万来堂日記 5/31付「レコード輸入権創設問題にかんするトピックスいくつか」にて、日本レコード協会の人間が過去に発言された内容が記載されていました。そのサイトから辿ると、関心空間「日本レコード協会の言い分」(追記による補足が有ります)経由で、社団法人日本レコード協会が2002年4月18日にプレスリリースとして発表した、以下の記事に行き着きました。

悪しき(と断言します)CCCDの市場導入にあたり、「CCCD推奨マークの発表にあたって」との題で、社団法人 日本レコード協会会長、富塚勇氏のコメントが掲載されています。
(以下、一部抜粋)

技術の進化は、人間の生活に利便性をもたらし、文明文化の向上に資すると同時に、それを悪用すれば人の財産を容易に侵害し、文化を崩壊させる凶器ともなります。
 デジタル技術の進化が音楽文化に与えている現実は、その典型的な例であります。
悪用をなくすには、先ずは人間の常識やモラルの向上に期待していますが、それを待つだけでは悲しいかな「百年河清を待つ」(注…黄河はいつも濁っている。それが澄むのを待っていては、百年あっても足りない。つまり、幾ら待っても仕方がないことのたとえ。「今日の一言〜百年河清を待つ〜」より)に等しく、悪貨が良貨を駆逐してゆくのが現実であります。

まるで消費者が悪人とでも言わんとする発言内容です。無論それに依る犯罪はないわけではありません。がしかし大半のリスナーはそのような犯罪者ではないのです。それを十把一絡げに言うのは、言われて納得できるどころか余りに許しがたい言動です。
そして、「複製制御(コピーコントロール)CD表示運用基準の制定・発行」を取り上げたITmedia News「レコ協,コピーコントロールCD普及に向け環境作り」では、富塚氏の会見での発言が取り上げられています。
(以下抜粋)

敵は「パーフェクトクローン」
(中略)
富塚会長は会見の席,オリジナルとパーフェクトクローンの2つのパッケージを手に取り,「こんなものが,自宅で簡単に作れるようになっている。コストもたかだか100円くらいだ」と憤り,さらに,その鉾先を中古CD販売店に向けた。
 「中古CD販売店は,全国に約7600店ある。普通のCD販売店が約8000店だということを考えると,これは非常に恐ろしい数字だ。そもそも,中古CD販売店というビジネスが成立するはずがない。本は1回読んだら,映画は1回観たらもう用済で中古に売るのは理解できる。だが,音楽は何回も繰り返し聴くものである。それなのに,中古が出回るということは,パーフェクトクローンを手元に残し,オリジナルを売っているからだ」(同会長)。

そもそも中古CD販売店が成立しないなら、本や映画ソフトの中古販売店が(「売られるのを理解できる」という発言内容から)成立するのはおかしいですし、その上「本は1回読んだら,映画は1回観たらもう用済」という観点は、あたかも著作権保護はCDの観点からのみ利用されるもの、と言っても過言ではないでしょう。CCCD導入の経緯が単純な利益確保の為の諸作としか考えられないのです。
最後に、「知的財産戦略会議(第1回)議事録」での富塚勇氏本人の発言を以下に抜粋します(関心空間「日本レコード協会の言い分」より。会議の開催は2002年3月20日)。

 中古店と、多くの学生の間を同一CD(注:私的複製CD、の意)がぐるぐる回転して、著作権使用料は一銭も払っていない。これが今、日本ではやってきている現象で、レコードの出荷が、初回に出荷してバックオーダーが、急激になくなってくるという危機的な状況でありまして、著作権の法律はちゃんとしているんですけれども、今、こういう状況が著作権30条の私的複製というもので認められるのかどうか。法のエンフォースメントは非常に大切だと思いますので、御報告します。

エンフォースメントとは「法執行」のことです。
つまり、第1回目の会議の段階で、富塚氏はCCCDという悪行を当然の事、と音楽業界の指針を訴え、終いには(それでも売上が回復しないのを理由に)著作権法改正へ、と「知的財産戦略」という名を借りた、法による執行へのプロセスを作り上げることを、意図した発言だった、と言えるでしょう。
こうなると、法執行が当然行われるべきこととして、パブリックコメントの改竄とされる内容その他全てにおいて、邪魔者は消すという愚行が当然の如く行われたのではないか、と言えます。

鬼束ちひろ、突然事務所との契約打ち切り

既に音楽ニュースサイト等で取り上げられている鬼束さんの情報。報道内容はコチラ。気になった箇所を以下に抜粋します。

今年3月17日に東芝EMIからベストアルバム「シングルBOX」をリリースした。しかし、東芝EMI関連会社の同事務所の公式HPには「『シングルBOX』は、あくまで販売元である東芝EMIが企画したものであり、鬼束ちひろ本人の意向による作品ではありません」とのメッセージが掲載されていたことなどから、アルバム発売をめぐって何らかのトラブルが発生した可能性も指摘されている。

関連:前所属事務所 メロディー・スター・レコ―ズ株式会社鬼束ちひろに関して
所属レコード会社・所属事務所のアーティストのインデックスからも彼女の名前が削除されています。
シングルBOXの詳細についてはコチラを参照してください。
推測の域は出ないものの、ベスト盤をリリースするつもりは彼女にはなかったのではないでしょうか。3月という決算期のベスト盤リリースは、レコード会社の決算対策としてアーティストの意向は無視される、との憶測を、私が以前書いたコラムで示しました。
通常ならばベスト盤はシングル1曲目(古い言い方ですが「両A面」ならば2曲目も)を集めて作られるもの。彼女はそのやり方を嫌い、最後の抵抗手段として過去のシングルをパッケージにしたBOXという形でリリースしたのではないか、と考えます(価格面も税込7000円と、正直割高な印象を受けますが)。
体調不良とも言われていますので、体調面を理由に契約満了、とも考えられますが、一連の著作権法改正でレコード会社の怠慢が露呈されている現状において、ベスト盤への見方を改めて考えると上記の推測が成立してそうで恐怖を覚えます。
兎に角、彼女はいい歌い手だと思いますので、一刻も早く戻ってきて欲しい、と切に願います。